博士
ここはみんなで作り上げるノウハウサイトにしていくサイトだぞい。
是非カスタマイズの事例などコメントして欲しいのじゃ!
| T-CODE | FTXP S_ALR_87003341 |
| 概要 | 売上と仕入にかかる消費税を計算するための税コードを、国/地域ごとに定義します。 税コードは、国/地域に割り当てた税計算表ごとに登録され、税タイプ(仮受消費税・仮払消費税)などのプロパティと、税計算表の条件タイプごとの税率を持ちます。 税率は条件レコードとして保存されます。会社コードが属する国/地域ごとに税コードを定義する必要があり、免税や非課税の取引を税務当局に報告する場合は、税率 0 の税コードを定義します。 税額を転記する G/L 勘定(税勘定)も、この画面から設定できます。 |
| テーブル | T007A:税キー T007S:税コード名 A003:税分類 KONH:条件 (ヘッダ) KONP:条件 (明細) T030K:税勘定設定 |
カスタマイズ設定
国/地域と税コードの指定
T-CODE:FTXP を実行すると、最初に国/地域を入力するダイアログが表示されます。税コードは国/地域に割り当てた税計算表ごとに登録されるため、まず国/地域を指定します。この例のシステムでは、日本(JP)に税計算表 TAXJP、ドイツ(DE)に 0TXD、米国(US)に TAXUSJ が割り当てられています。

主な設定項目
- 国/地域:税コードを定義する国/地域です(この例では JP)
- 続行:入力した国/地域で第一画面に移ります
第一画面では、税コードを入力して Enter を押すと、その税コードの税率の画面(次の見出し)に移ります。

- 国/地域コード:ダイアログで指定した国/地域と、その名称です。この画面では変更できません
- 税コード:税務当局への税のレポートで考慮する税のカテゴリを表すキーです。税コードは国/地域ごとに一意です(この例では A3)
第一画面の下部には「税コード移送に関する重要なメッセージがあります」と表示されます。税コードの移送は、通常のカスタマイズとは手順が違います(後の「税コードの移送」)。
税率の画面
税率の画面の上部には、税コードの国/地域・税計算表・税タイプが表示されます。その下の「パーセント」の表には、税計算表の手順(ステップ)が 1 行ずつ並び、行ごとに税率を入力します。どの行が並ぶかは税計算表の設定で決まります。

主な設定項目
- 決定表:国/地域に割り当てた税計算表です。決定表は、伝票に許可されている条件とその使用順序を定義するもので、消費税の計算にも使われます(この例では TAXJP)
- 税タイプ:仮受消費税(A)と仮払消費税(V)を識別します。この例のシステムでは、売上の税コードが仮受消費税、仕入の税コードが仮払消費税です(この例では A 仮受消費税)
- 税タイプ(表の列):税計算表の各ステップの条件タイプの名称です(基準額、仮受消費税切捨て、仮払消費税切下げ、非控除仮払消費税、仮払消費税、仮受消費税)
- 勘定キー:内部処理キーです。自動生成される明細の勘定コードと転記キーが、このキーで決まります。キーはシステムで定義されていて、ユーザは変更できません(この例では、仮受消費税の行に MWS、仮払消費税の行に VST、非控除仮払消費税の行に NVV が付いています)
- 税率 (%):その行の条件タイプに適用する税率をパーセントで入力します。税率を入力しない行には、条件レコードは作られません
- レベル:決定表の中で条件の順序を決めるステップ番号です
- 開始Level:税率をかける基準となる条件のステップです。TAXJP の税の行は、すべてステップ 100 の基準額を基準にしています
- 条件タイプ:税率を保存する条件タイプです(MWAS、MWVS など)
- 詳細:税コードのプロパティのダイアログを開きます(次の見出し)
- 税勘定:税額を転記する G/L 勘定を設定するダイアログを開きます(後の「税勘定」)
- 明細の無効化:カーソルを置いた行の税タイプを非有効化します。非有効化した行の税率は 0 になり、保存すると、その行の税率(条件レコード)が削除されます
この例の A3「消費税 10% – 売上」は、仮受消費税(条件タイプ MWAS、勘定キー MWS)の行だけに税率 10.000 が入っています。
税率は、税コードと条件タイプごとの条件レコードとして保存されます。条件レコードのキーは条件テーブル A003「税分類」(国/地域・税コード・条件タイプ)にあり、税率は KONP「条件 (明細)」に入ります。KONP には、パーセントの 10 倍の値が入っています(画面の 10.000 % は KONP では 100.00)。
税コードのプロパティ(詳細)
税率の画面で「詳細」を押すと、「詳細」ダイアログが表示されます。税コードのテキストと、税タイプ・税額のチェックなどのプロパティを設定します。

主な設定項目
- 税コード・テキスト:税コードと、その名称です。名称は言語ごとに保存されます(この例では 消費税 10% – 売上)
- 税タイプ:仮受消費税(A)か仮払消費税(V)かを選びます。必須の項目です
- 確認 ID:税額が正しくない場合に、エラーメッセージを出すかどうかです。オフの場合はエラーではなく警告メッセージが出ます。税額をマニュアルで入力すると、税コードごとに課税基準額と税率から正しい税額が計算されてチェックされます
- EUコード/コード:EC 売上一覧で考慮される税コードの分類です。伝票入力時のチェックにも使われます。EU 内商品発送、EU 内サービス、税残高ゼロの逆課税などから選びます。空は EU 非関連です
- 対象税コード:繰延税コードの目標税コードです(フランス・イタリアなどで使います)
- 許容範囲 %:税計算の許容範囲のパーセントです。計算した税額と入力した税額の差が、この範囲に収まるかを見ます
- 無効:オンにすると、その税コードは入力ヘルプに表示されなくなります。レポートでは選べ、転記・消込・支払でも使えます
- OSS 国/地域:EU の OSS 制度で税を申告する国/地域です
- OSS 分類:OSS スキームの特別手順の区分です。IOSS、EU OSS (品目)、EU OSS (サービス)、EU 外 OSS から選びます
この例の A3 では、確認 ID がオンで、ほかの項目は空、無効はオフです。日本の税計算表 TAXJP の税コードでは、確認 ID がオンなのは税タイプ A の税コード(A0・A2・A3・A8・A9 など)で、税タイプ V の税コードはすべてオフです。
税勘定
税率の画面で「税勘定」を押すと、最初に「勘定表」ダイアログが表示され、勘定コード表を入力します。同じ税コードの画面で 2 回目に押したときは、このダイアログは表示されません。

- 勘定コード表:税勘定を設定する勘定コード表です(この例では YCOA)
- 続行:税勘定のダイアログ(次の画像)に移ります
「税勘定」ダイアログでは、勘定キーごとに、税額を転記する G/L 勘定を設定します。

- 勘定コード表:ダイアログで指定した勘定コード表です
- 内部処理:税率の画面の勘定キーです
- G/L 勘定:その勘定キーの税額を転記する G/L 勘定です。勘定コード表の中で勘定コードを識別する番号です
この例の A3 では、税率を入力した仮受消費税の勘定キー MWS の行が表示され、G/L 勘定 12605907 が設定されています。税勘定は、勘定コード表・勘定キー・税コード・国/地域の組合せごとに保存されます。同じ税勘定は「定義: 税勘定」(T-CODE:OB40)でも設定できます。
税コードの移送
税コードは、ほかのシステムやクライアントへ移送するときに、メニュー「税コード」→「移送」の「エクスポート」と「インポート」を使います。

- 税コード:税コードのメニューです。ほかに、他の税コード・他の国・コピー・保存・削除・終了があります
- 移送:税コードの移送のメニューです
- エクスポート・インポート:エクスポートは移送元、インポートは移送先のシステムまたはクライアントで実行します
税コードの定義(T007A とテキストの T007S)は、論理移送オブジェクト FTXP で移送されます。税率は、補助テーブル T007V「移送対象の税コード」を通して移送されます。
エクスポートでは、移送する税コードを選んで移送依頼に割り当て、保存します。選んだ税コードには、テーブル T007V で移送番号が付けられます。
インポートでは、先に移送先のテーブル T007V に移送される税コードが記録されていることを確かめてから、移送依頼と国/地域の提案値をチェックして実行します。移送先では、税率を除いた税コードがインポートで登録されている必要があります。マニュアルで登録する場合は、税率を除いて税コードを完全に登録しておきます。
税勘定(T030K)と内部税管轄コードは移送されません。移送先で設定します。
代表的な税コードの比較
日本の税計算表 TAXJP の税コードと、ドイツの税計算表 0TXD の税コードで、税率の画面を比べます(この例のシステムの値です)。
次の画像は、V3「消費税 10% – 仕入」の税率の画面です。

- 仮払消費税の行:税計算表 TAXJP の仮払消費税のステップです。この行に入れた税率が条件タイプ MWVS に適用され、勘定キー VST で税額を転記する勘定コードと転記キーが決まります。この例では条件タイプ MWVS、勘定キー VST の行に税率 10.000 が入っています
次の画像は、TA「消費税 10% – 仕入」の税率の画面です。

- 仮払消費税切下げ・非控除仮払消費税の行:税計算表 TAXJP のステップで、それぞれの行に入れた税率がその行の条件タイプに適用されます。勘定キー VST の行の税額は、勘定キーで決まる税勘定に転記されます。勘定キー NVV の行の税額は、別の税明細にならず、関連する費用・収益の明細に配賦されます。この例では条件タイプ MWVR(勘定キー VST)に 8.000、条件タイプ MWVY(勘定キー NVV)に 2.000 が入っています
次の画像は、A0「消費税 0% – 売上」の税率の画面です。

- 仮受消費税の行:税計算表 TAXJP の仮受消費税のステップです。この行に入れた税率が条件タイプ MWAS に適用され、勘定キー MWS で税額を転記する勘定コードと転記キーが決まります。この例では条件タイプ MWAS の行に税率 0.000 が入っています。税率が空の行とは違い、0 % の税率として登録されています
次の画像は、ドイツ(DE)の A1「仮受消費税国内 (完全税率)」の税率の画面です。

- 決定表:国/地域に割り当てた税計算表で、伝票に許可されている条件とその使用順序を定義します。この例ではドイツに割り当てた税計算表 0TXD です
- 仮受消費税の行:税計算表 0TXD の仮受消費税のステップです。この行に入れた税率が条件タイプ MWAS に適用され、勘定キー MWS で税額を転記する勘定コードと転記キーが決まります。この例では条件タイプ MWAS、勘定キー MWS の行に税率 10.000 が入っています
- 取得税 貸方・取得税 借方:取得税を計算するステップです。TAXJP には無い行です。勘定キーは ESA と ESE で、取得税 借方の開始Level は 200(取得税 貸方のステップ)です
4 つの税コードと A3 を比べると、次のようになります。
A3 消費税 10% – 売上(JP)
税タイプ A 仮受消費税、確認 ID オン
仮受消費税(MWAS・MWS)10 %
売上の消費税の税コードです。仮受消費税の勘定キー MWS で転記されます。
V3 消費税 10% – 仕入(JP)
税タイプ V 仮払消費税、確認 ID オフ
仮払消費税(MWVS・VST)10 %
A3 と同じ 10 % でも、仕入の税コードは税タイプ V で、税率を入れる行(条件タイプ・勘定キー)が仮払消費税になります。
TA 消費税 10% – 仕入(JP)
税タイプ V 仮払消費税、確認 ID オフ
仮払消費税切下げ(MWVR・VST)8 %、非控除仮払消費税(MWVY・NVV)2 %
合計 10 % のうち 2 % を、勘定キー NVV の非控除仮払消費税の行に入れています。1 つの税コードで、複数の行に税率を分けられます。
A0 消費税 0% – 売上(JP)
税タイプ A 仮受消費税、確認 ID オン
仮受消費税(MWAS・MWS)0 %
税額は 0 ですが、0 % の税率が登録されています。免税や非課税の取引を税務当局にレポートする場合は、このように税率 0 を登録します。TAXJP の A8「非課税売上」と A9「輸出」も、仮受消費税切捨て(MWAR)の行に 0 % が入っています。
A1 仮受消費税国内 (完全税率)(DE)
税計算表 0TXD、税タイプ A 仮受消費税
仮受消費税(MWAS・MWS)10 %
税計算表が違うため、TAXJP には無い 旅費 (%)、取得税 貸方・借方 などの行が並びます。同じ税コード A1 でも、国/地域(税計算表)が違えば別の税コードです。
設定のポイント
税コードは国/地域ではなく、税計算表にぶら下がって登録されます(テーブル T007A のキーは税計算表と税コード)。国/地域と税計算表の割当は「割当: 国/地域 -> 税計算表」(T-CODE:OBBG)で設定します。税率の画面に並ぶ行(条件タイプ・勘定キー・レベル)は税計算表の手順で決まり、「チェック: 税計算表」(T-CODE:OBYZ)で確認できます。
いずれかの会社コードが属する国/地域ごとに、税コードを定義する必要があります。SAP は国/地域ごとに税計算表を用意していて、一部の国/地域にはサンプルの税コードもあります。提供されている税コードを確認し、足りないものを追加します。
免税や非課税の売上を税務当局にレポートする必要がある場合は、税率 0 の税コードを定義します。
システムにその税コードの明細がある場合は、税コードとその定義を削除・変更しないでください。レポートで正しくない税率が表示されたり、支払処理の税の調整で正しい金額が決まらなくなったりします。法令で税率が変わったときは新しい税コードを定義し、古い税コードは、その税コードの未消込明細が無くなるまで残します。
税額を自動で転記するには、税率を入力した行の勘定キーごとに税勘定が必要です。ただし、NVV のように税額を関連する費用・収益の明細に配賦する勘定キーには、税勘定は要りません。税勘定は、この画面の「税勘定」か「定義: 税勘定」(T-CODE:OB40)で設定します。税勘定は税コードと一緒には移送されないため、移送先でも設定します。
