
三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!

博士
SAPラボの所長。SAP大好き博士!SAP導入プロジェクトを構想策定~運用保守まであらゆるフェーズを数多く経験。
いまは優しきおじいちゃんだが、プロマネバリバリの時代はかなり怖かったらしい。現在は引退し、SAPの後進育成と啓蒙活動に従事中!
登場人物紹介
三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!
博士
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この記事を読むメリットは
SAPでは生産や在庫管理の効率化のために「マイナス在庫」を活用する場面があります。
特にバックフラッシュと組み合わせることで、生産実績をスムーズに計上できる一方で適切な設定と管理が求められます。
本記事では、SAPでのマイナス在庫の概要、マイナス在庫の例、カスタマイズ&マスタ設定方法について初心者にもわかりやすく解説します。
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マイナス在庫とは簡潔に言うとSAP上の在庫数量が0(ゼロ)を下回っている状態を指します。
企業の実際の管理業務では、さまざまな要因の影響を受け、システムの運用において出庫数量がシステム上の有効な在庫数量を超えることがあり、これによってマイナス在庫という現象が発生します。
マイナス在庫は、在庫管理において頻繁に発生する異常現象の一つですが、異常とはいえ、そのすべてが誤りであるわけではありません。マイナス在庫が発生する原因は複雑であり、多くの場合、SAP上の入出庫の処理と実際の入庫・在庫状況の時間的なズレによって引き起こされたりします。
厳密に「先に入庫し、その後出庫する」というルールを守れるケースや、いつでも正しく在庫の消費数量が把握できる場合には理論的にはマイナス在庫は発生しませんが、実際の企業活動では現実的にこれらの運用を徹底することが難しいため、在庫管理においては一定の範囲内でマイナス在庫を許容しつつ、SAP運用するケースが多くあります。
SAPにおけるマイナス在庫が発生するケースを考えてみましょう。
例えば、液体系の製造業を想定してみます。
液体系の製造業でよく論点として挙がるのが、「製造工程においてどのように完成品単位の投入消費量を把握するか?」といったことが議論されることがあります。
液体系の製造業では、各工程において精緻な実績投入消費量を把握することが難しいことがあり、その対応として、バックフラッシュと呼ばれる完成品入庫時に構成品目をBOM(部品表)の理論値に基づいて自動的に出庫する仕組みを採用することがあります。
具体的に以下の例をみて考えてみましょう。
例えば、1つの完成品を生産するのに2つの投入原材料を消費するとします。
BOM(部品表)の理論値として、完成品1000ml を生産するために投入品が各々500mlずつ理論値として消費されるようなBOMを想定してみます。
バックフラッシュでこのようなBOMを前提とすると、完成品1000mlを完成品入庫すると、BOMで設定した理論値である500mlずつ投入消費量が消費されたものとして計算されることになります。
ただ、このようなバックフラッシュでの製造状況では以下のようなことが起こりえます。
例えば、投入原材料の実在庫は現場に存在しており、すでに生産ラインに供給されているものの、SAPのシステム上では投入品目の在庫数量が不足してしまうようなケースです。
このようにバックフラッシュでの理論値での消費量計算では、現場の実在庫とSAP在庫に差が出ることがよくあります。
このようなケースでマイナス在庫を有効にしていない場合、現場には原材料があり、製造できる状態にもかかわらず、SAP上のシステム在庫は不足しているため、「在庫がもうないよ!」とSAPがエラーを出し、製造実績計上ができなくなってしまいます。
そうすると、SAPでの製造実績計上が滞ってしまうため、マイナス在庫を許容することで業務プロセスをうまく回せるように工夫するケースがあります。
まずは、マイナス在庫を利用することで業務プロセスの柔軟性があがるイメージを持っていただければ大丈夫です。
マイナス在庫を許可するにはカスタマイズもしくは品目マスタでの設定が必要になります。ここではその2種類の方法を見ていきましょう。
マイナス在庫を許可するカスタマイズは以下から設定できます。(T-CODE:OMJ1 でもアクセス可能です。)
カスタマイズ箇所
T-CODE:SPRO > 在庫・購買管理 > 在庫管理・実地棚卸 > 出庫・在庫転送 > マイナス在庫許可
評価エリア毎にマイナス在庫フラグにチェックを入れることで、該当の評価エリアではマイナス在庫を許可することができます。
保管場所毎にマイナス在庫フラグにチェックを入れることで、該当の保管場所ではマイナス在庫を許可することができます。
品目マスタ(T-CODE:MM01/MM02)レコード毎にマイナス在庫の設定をすることも可能です。
「プラントData/保管2」タブの項目「プラントマイナス在庫」にチェックを入れることでマイナス在庫を許可することができます。
この設定はプラントレベルでのマイナス在庫の許可設定となります。
次に実際にマイナス在庫状態をSAP上で再現してみましょう。
まず出庫する前に先に在庫状況を確認します。今回の例では、品目の在庫が10となっています。
SAP在庫数10の状態で、SAP在庫数を上回る100を廃棄してみます。
廃棄後、SAP在庫がマイナス90となっているのが確認できます。
マイナス在庫を有効にすることは、通常、業務プロセスを円滑に進めるためのものであり、在庫入力の遅延などによる出庫や販売への影響を避けることを目的としています。
しかし、財務会計上は在庫金額がマイナスになることは基本的にNGになります。そのため月末の決算時には、すべてのマイナス在庫がゼロに調整され、帳簿と実在庫が一致していることを確認し、財務報告への影響を防ぐ必要があります。
このような方法は企業内部のプロセスではよく見られますが、マイナス在庫に対して速やかに棚卸、追加入力、または調整を行い、財務データの正確性を確保することが重要です。
本日の授業はここまでじゃ!
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