この記事を読むメリット
- 会計期間の業務運用について理解できます。
- 会計期間のカスタイマイズ設定ができるようになります。
会計期間のオープンとクローズは、月次処理において不可欠な業務です。
SAPにおいて、会計期間はSAP上で会計伝票の転記が可能かどうかを制御する役割を果たします。
月末業務を締めた後は、SAP上で会計伝票の転記が許可されなくなるため、会計期間をクローズする必要があります。また、翌会計期間をオープンしなければ、翌月の転記日付の会計伝票も転記できません。
この記事のポイント
会計期間管理
事前準備
トランザクションコード:OB52
トランザクションコード「OB52」を実行すると、会計期間バリアントの入力が求められます。そのため、会計期間バリアントを事前に定義しておく必要があります。
会計期間バリアントの設定パス:
財務会計→財務会計共通設定→元帳→会計年度および会計期間→会計期間→定義:会計期間バリアント
トランザクションコード:OBBO
SAP標準の会計期間バリアントをコピーし、新しいバリアントIDと名称を登録するのが一般的な方法です。
バリアント定義した後、会社コードに割り当てします。
トランザクションコード:S_ALR_87003640
上記設定が終わりましたら、会計期間のオープンとクローズができます。
会計期間のオープン(クローズ)
下記の図の通り、開始期間と終了期間が複数設定されています。通常会計期間と特殊会計期間は区別されています。
通常会計期間:SAPを利用する各部署の業務ユーザーが転記できる期間です。
特殊会計期間:各部署の業務ユーザーは転記できませんが、経理部のユーザーはこの期間内に会計伝票を処理できます。
権限設定によって、各部署の業務ユーザーと経理部ユーザーを区別します。
特殊会計期間を利用する時、転記日付は会計期間12(2025/3)の日付にする必要があります。
※SAP上の会計期間1は4月を指します。(※会計年度開始が4月開始の日本企業の場合)
通常会計期間の開始期間1と終了期間1には通常、同じ値を設定します。
上記の図の場合、会計年度=2024、開始会計期間1=11、終了会計期間=11 なので、これは2025年2月の転記日付の処理のみが許可されることを意味します。
2025年2月の業務を締めた後、開始期間1と終了期間1は「12」に更新されます。
開始期間と終了期間の設定に加えて、勘定タイプ、開始勘定および終了勘定の設定も必要です。
会計期間の制御は、勘定タイプごとに行うことが可能です。また、勘定コード範囲の指定も可能です。
よく使用される勘定タイプには、「+:全勘定タイプ」「A:資産」、「D:得意先」、「K:仕入先」、「S:総勘定元帳勘定」などがあります。
会計期間オープン(クローズ)の業務注意点
会計期間のオープン(クローズ)のステップは、GL(総勘定元帳)の業務プロセスに含まれると考えられます。しかし、月次処理のどのステップの前後に実施するかを、業務プロセスの作成時に慎重に検討する必要があります。
例えば、外貨取引のある企業では、月末に外貨評価を実施する必要があります。
洗替法を使用する場合、月末の転記日付で外貨評価差額の会計伝票と、翌月1日の反対仕訳伝票が同時に計上されます。
翌月の会計期間がオープンされていないと、翌月1日の反対仕訳伝票を計上できないため、会計期間のオープン作業は外貨評価の前に実施する必要があります。
会計期間管理はどのプロジェクトでも使用されるため、カスタイマイズ設定と業務注意点を把握しておくことが重要ぞい!