三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!
博士
SAPラボの所長。SAP大好き博士!SAP導入プロジェクトを構想策定~運用保守まであらゆるフェーズを数多く経験。
いまは優しきおじいちゃんだが、プロマネバリバリの時代はかなり怖かったらしい。現在は引退し、SAPの後進育成と啓蒙活動に従事中!
登場人物紹介
三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!
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この記事を読むメリット
品目マスタとかに登録されている特性値ってなんなのかしら…
設定方法も知りたいわ!
例えば商品は顧客ニーズの変化などを理由に製品仕様が多岐にわたる要件がある場合があります。
その都度SAPでの品目マスタの入力項目を頻繁に追加したり変更するような運用は適切ではありません。
そんな時に特性値(characteristic value)を用いることで、独自の項目を追加・変更できるようになります。
そこで、今回はSAPに備わっている特性やクラスといった項目について、本記事では、概要及び各テーブルの関連性について記載していきます。
さっそく解説していくぞい!
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特性とは、ある程度自由に追加できるSAP上の入力項目です。
例えば特性が良く利用される品目マスタにおいて代表的なものとしては、「色」や「サイズ」などの製品仕様が挙げられます。
品目の特性「色」に対して、設定される値は「青」「赤」「緑」などが想定されますが、その設定された値を特性値と呼びます。
特性は主にMM、SD、QMモジュールで使用されているのじゃ!
例えば前述した品目の製品仕様について、特性を使用せずに品目マスタ上にアドオン項目として「色」や「サイズ」を追加していたとします。
また新しく品目を扱うことになった際に、その製品仕様に合わせて新たに「管理温度」という項目が必要になった時のことを考えてみましょう。
特性を使用しない場合は、新たに品目マスタ上に「管理温度」というアドオン項目を追加する必要が出てくることにより、開発が必要になってしまいます。
特性を利用することで、簡単なカスタマイズのみで品目マスタやロットマスタ内での仕様情報(サイズや色など)を設定できるようにすることが可能になるのです。
開発とかしなくても自由に項目を設定できるような仕組みになっているのね!
特性の概念は動的な設定をしやすくて便利なのじゃ!
だから品目マスタやロットマスタ以外でも、動的に設定したいマスタで使われていることもあるんじゃよ。
先ほど特性をイメージするにあたって、品目マスタにおける特性とは製品仕様のようなものであることを述べました。
実際に品目マスタと仕様である特性を結びつける際にはクラスと呼ばれる項目の設定を行い、クラスと特性との紐づけを行うことになります。(以下の図を参照)
クラスには用途によりクラスタイプにより分類されます。
以下は一例となります。
クラスタイプ | 内容 |
---|---|
001 | 品目に対する特性を割り当てるクラスタイプ |
023 | ロットに対する特性を割り当てるクラスタイプ |
032 | 承認方針に対する特性を割り当てるクラスタイプ ※購買伝票の承認方針情報を特性を用いて設定しています。(T-CODE:CL24N) |
040 | ソート規則に対する特性を割り当てるクラスタイプ ※出荷伝票登録時に引き当てるロットの優先順位を決めるために特性を用いて設定しています。(T-CODE:CU70) |
300 | バリアントに対する特性を割り当てるクラスタイプ ※バリアントについては以下の例を参考にしてください。 |
では、先ほど示したクラスと特性の例図に従い、実際に品目に対してクラス「オプション」を作成し、「オプション」に対して特性「カラー」と「容量」を設定する形で登録を行っていきましょう。
今回はクラスタイプ「300」(バリアント)を設定することにより、品目「スマートフォン」を受注伝票上で選択した時に、どの色やメモリ容量を選ぶといったことが可能となります。
特性の登録画面では、主に基本データタブと値タブに分かれています。
基本データタブでは、特性の定義や値の入力形式などについて定義を行います。
主な入力項目
値タブでは実際に特性に対して選択可能な特性値を紐づけることできます。
これを設定することで、実際にオブジェクトに特性値を割り当てる際に特性値の候補を表示することが可能です。
今回は例として、「色」という特性に対して5色を紐づけています。
主な入力項目
続いて作成した特性をクラスと紐づけるため、特性の登録と同じ形で基本データでクラスの基本情報を登録し、特性タブにて特性との紐づけを行います。
主な入力項目
クラスタイプを300(バリアント)とした場合、品目マスタとの紐づけを選定プロファイルの作成という形でも行う必要があります。
品目マスタとの紐づけを行うためには、分類ビューを新たに拡張し、クラスを登録する形となります。
また、バリアント品として使用する場合では、明細カテゴリグループを0002に変更する必要があるので注意してください。
では、下記で実際に品目と作成したクラスを紐づけます。
特性の箇所では、5色を登録していましたがここで使用可能な色は3色と制限しています。
では、実際に設定した品目がどのように伝票上で表示されるかを見ていきましょう。
今回は受注伝票登録時と入庫時のロット採番について確認します。
受注入力時には、品目コードを入力した段階で特性の入力が求められます。
※注意点として、複数項目の特性値入力を行う場合にはF8押下での次画面遷移での値入力のため注意してください。
ロット特性の設定を行う場合、品目マスタ(T-CODE:MM01/MM02/MM3)の分類タブにてロットのクラス(クラスタイプ:023)と紐付けることができます。
品目のロット管理フラグを立て、ロット用のクラスを作成することで入庫時に特性値とロット番号の紐づけが可能です。
ロット照会画面(T-CODE:MSC3N)では、入庫した際の特性値が格納されていることが確認できます。
特性(特性値)・クラスについて格納されているテーブルは以下にまとめていますので、ぜひ確認してみてくださいね!
特性やクラスは品目と紐づけることで、今回ご紹介した仕様やロット管理などのほかにも様々な使い方が可能となっています。ぜひ本記事をもとに品目マスタおよびクラスや特性といった項目についても理解を深めていただければと思います!
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SAPコンサルタント(SD/MM領域)
大学を卒業後、SIerに就職し製造小売業のプロジェクトに参画。
テスト~本稼働後フォローまでを経験。
その他、製造業の構想策定フェーズにおける顧客要件のヒアリングや、社内環境構築、パラメータ設定等を通じて現PJでは要件定義を実施中です。
実務の中で、GUI以外にもFioriやBTPといった技術に触れていくなかで気づいたことを発信していければと思います。