FI– SAP用語集 –

FI(Financial Accounting)は、SAPシステムにおける財務会計モジュールであり、企業の財務データを正確に記録、管理、報告するための機能を提供します。FIモジュールは、企業の財務状況をリアルタイムで把握し、財務報告や外部監査に対応するための基盤を構築します。

FIモジュールの主な機能には、以下のものがあります:

  1. 総勘定元帳(G/L)会計:全ての財務取引を記録し、企業の財務状況を包括的に管理します。総勘定元帳は、収益、費用、資産、負債など、全ての財務データを一元的に管理します。
  2. 売掛金管理(AR):顧客からの支払いを追跡し、未回収債権の管理を支援します。これにより、現金フローの管理が容易になります。
  3. 買掛金管理(AP):仕入先への支払いを管理し、支払期日を把握することで、キャッシュフローの効率的な管理を可能にします。
  4. 資産会計(AA):企業の固定資産を管理し、減価償却の計算や資産のライフサイクル全体を追跡します。
  5. 財務報告:財務諸表の作成や外部報告を支援し、法的要件に準拠した正確な財務データを提供します。

FIモジュールは、CO(Controlling)モジュールと密接に連携しており、内部管理と外部報告の両方に対応した統合的な財務管理を実現します。これにより、経営陣は企業の財務状況を正確に把握し、戦略的な意思決定を行うための信頼性の高いデータを得ることができます。

このように、FIモジュールは企業の財務運営を支える中核的な役割を果たし、効率的な財務管理と透明性の高い報告を支援する重要なツールです。