【SAP共通】JOBテーブル関連図

登場人物紹介

三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!

博士
SAPラボの所長。SAP大好き博士!SAP導入プロジェクトを構想策定~運用保守まであらゆるフェーズを数多く経験。
いまは優しきおじいちゃんだが、プロマネバリバリの時代はかなり怖かったらしい。現在は引退し、SAPの後進育成と啓蒙活動に従事中!

この記事を読むメリット

  • SAPでのJOBに関するテーブルとテーブルの関連を理解することができます。

実際のSAPの業務にて多数のJOBが毎日動いています。
SAP保守プロジェクトではJOBが失敗した時の調査などが行われていることでしょう。
たいていはT-CODE:SM37で確認すれば十分のことが多いですが、複数のJOBがコケてしまった場合にまとめて調査する場合にJOB関連のテーブルを知っているとイザという時に役立ちます。

さっそくJOB関連のテーブル関連図について解説します!

この記事のポイント

テーブル関連図(JOB) 

博士

以下はJOBの関連のテーブル関連図じゃ!

JOBテーブル関連図

テーブル一覧

テーブルIDテーブル内容
TBTCOJOBのスケジュールや実行状況などジョブの概要が格納されたテーブル
TBTCPJOBに紐付くすべてのステップJOBが登録されています。
それぞれのステップジョブのプログラムID・バリアント・実行ユーザ・実行結果・スプールIDなどバックグラウンドジョブの設定情報と実行結果が格納されたテーブル
TBTCSリリース済かつ未実行のジョブの情報(スケジュール時間など)が格納されたテーブル
ジョブ関連のテーブル

各テーブル解説

ここではテーブル検索例を紹介します。
テーブルの検索はT-CODE:SE16Nを使用しています。

TBTCO(ジョブステータス概要テーブル)

博士

TBTCOにはジョブの基本的な情報が格納されているぞい。
開始日時などもこのテーブルで確認可能なのじゃ!

まずはT-CODE:SM37から、JOBの詳細画面を見てみましょう!

JOBの情報画面(T-CODE:SM37)
博士

上記の情報をTBTCOで検索してみるのじゃ!

テーブルTBTCOの検索

JOBのステータス(Status)の種類は以下に一覧としてまとめています。

ステータスの種類

R:ジョブ実行中
Y:ステップ処理待ち
P:スケジュール済み
S:リリース済み
A:異常終了
F:正常終了
Z:リリース済/保留
X:未定義のステータス検出

TBTCP(バックグラウンドジョブステップ概要)

博士

TBTCPにはバックグラウンドジョブのステップ情報が格納されているぞい。

レイナ

ステップって何ですか?

博士

ジョブは複数のプログラムが一連に流れることで成立するものもあるのじゃ。
ジョブの中の一つのプログラムを「ステップ」と呼ぶのじゃ!

まずジョブのステップ情報をT-CODE:SM37で見てみましょう。
ジョブ一覧画面から該当のジョブレコードを選択し、メニューの「ステップ」を押下することでジョブステップ情報画面を確認することができます。

JOBのステップ情報画面(T-CODE:SM37)
No.項目
No.
Program名/コマンド
Spool一覧
パラメータ
ユーザ
ステータス

③Spool一覧のスプール番号を用い、ジョブにより出力されたスプールを確認することができます。(該当スプール番号をダブルクリック、もしくはT-CODE:SP01から確認可能です。

博士

上記の情報をTBTCPで検索してみるのじゃ!

テーブルTBTCPの検索

TBTCS(バックグラウンド処理: 時間スケジュールテーブル)

博士

TBTCSにはリリース済のスケジュールされている未実行ジョブについての情報が格納されておるのじゃ!

JOBの情報画面(T-CODE:SM37)
博士

上記の情報をTBTCSで検索してみるのじゃ!

テーブルTBTCSの検索

最後に

毎日動いているジョブが止まってしまうと業務に影響が出てしまうものが多々あるでしょう。
何かあった時に適切なジョブ情報を手早く取得するために、当記事の情報を参考に頭の中に入れておくと役立つと思います。

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この記事を書いた人

新卒でSAPのエンジニアとなり、10年ほどの経験を持つ現役のSAPエンジニア。
SAPのモジュールを問わず広く学習しながら業務の対応を行っている。
自分と同様にSAPで困っている人のサポートをしたいと思いSAPラボに参加。

この記事のポイント