三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!
博士
SAPラボの所長。SAP大好き博士!SAP導入プロジェクトを構想策定~運用保守まであらゆるフェーズを数多く経験。
いまは優しきおじいちゃんだが、プロマネバリバリの時代はかなり怖かったらしい。現在は引退し、SAPの後進育成と啓蒙活動に従事中!
登場人物紹介
三崎レイナ
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この記事を読むメリット
SAP AA(Asset Accounting)固定資産モジュールは、企業の固定資産を管理・追跡するための重要なモジュールです。
この固定資産モジュールでは、固定資産の取得、減価償却、売却、廃棄などのプロセスを管理できます。
重要な減価償却の計算においては、定額法や定率法など、さまざまな減価償却方法に対応しており、正確な計算が可能です。また、資産の評価やレポート機能を用いることで、企業の資産のライフサイクル全体を効率的に管理できます。
早速、固定資産マスタについて説明していくぞい!
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固定資産は個別資産として認識できる有形または無形の資産です。
皆さんが会社で使用しているパソコンやコピー機、オフィスの机などは、企業が購入した有形資産です。一方、ソフトウェアや特許技術などは無形資産に分類されます。
固定資産の取得、減価償却、売却、廃棄といったプロセスは、どの企業でも行う業務であるため、まずは会計上の処理について説明します。
固定資産の取得方法はいくつかありますが、一般的には購入またはリースの形態になります。
固定資産の取得とともに、取得原価も計上する必要があります。資産の購入にかかった総コストには、購入価格、関連する輸送費、設置費用、税金などが含まれます。
【仕訳】
固定資産 / 債務
取得後、固定資産マスタに必要な情報を登録します。これには、資産番号、資産名、取得日、取得原価などが含まれます。
固定資産を取得した後、通常は使用開始日から減価償却を開始します。これにより、資産の価値が時間とともに減少していくことを会計上で反映します。
固定資産を使用し始めた日から、その価値が毎日下がることは皆さんご存じだと思います。
この減価償却は、実際の利益を正しく反映するために、適切に減価償却費用を計上する必要があります。
減価償却の方法としては、以下3つがあります。
減価償却の方法は複数ありますが、どの償却方法を適用するかについては固定資産ごとに異なります。
例えば、車は走行距離に基づいて減価償却を計算するのが理論上は合理的です。また、商業用の建物やオフィスビルなどは、最初の数年で価値が大きく減少するため、初期の減価償却額が大きく、その後は徐々に減少するのが一般的です。
【仕訳】
減価償却費 / 減価償却累計額
固定資産を一定の期間使用した後、もう使わなくなる場合があります。このような時には、どのような会計処理があるか確認していきましょう。
① 除却:固定資産は不使用で倉庫に放置する時、固定資産を帳簿から外す必要があります。
② 売却:固定資産は不使用となり、売却します。
③ 廃棄:固定資産は不使用になり、廃棄します。
【除却残存価値ある仕訳】
減価償却累計額 / 固定資産
除却損
貯蔵品
【除却残存価値ない仕訳】
減価償却累計額 / 固定資産
除却損
【売却仕訳】
減価償却累計額 / 固定資産
現金
固定資産売却損
【廃棄仕訳】
減価償却累計額 / 固定資産
固定資産廃棄損 / 現金
固定資産については、実業務上、これらの処理を行う必要があります。そのため、SAPを活用してこれらのプロセスを実現していきます。
固定資産を取得した後、SAP上固定資産の名前、取得日、取得原価などの情報を登録し、管理する必要があります。
トランザクショコード:AS01
【参照部分の項目】
次に進めると、一般データタブの内容を入力します。
時間依存タブに内容を入力します。
原産地のタブで資産取得関連の情報を入力します。
償却領域タブで償却関連の内容を入力します。
日本のプロジェクトの場合、基本IFRS基準、日本基準が必要で、それ以外法人税など、クライアント要件で設定します。
すべて記入しましたら、保存します。
固定資産マスタについての解説は以上じゃ!
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SAPコンサルタント(経験:FI)
大学院卒業後、独立系ITベンダに入社。
国内大手メーカーの運用プロジェクトにコンサルタントとして参画。
主にFIモジュールについて、知見を深めてまいりました。
現在大手医療器械メーカの導入PJの要件定義フェーズから参画しており、顧客要件のヒアリングや、環境構築、パラメータ設定、運用サポートなど上流から下流工程まで幅広い業務を経験しております。
実業務上の例を共有させていただき、皆さんのSAP情報収集・勉強の参考になれば嬉しいです!