この記事を読むメリット
SAPでの外注プロセスにおける仕入原材料の外注加工先への直送プロセスが理解できるようになります。
SAP MMにおける外注加工プロセスにおいて、仕入先から仕入れた原材料を外注先へ直送するプロセスを紹介していきます。 外注加工における「支給処理」は 実務では原材料を自社倉庫に入れず、仕入先から加工先へ直接送る(直送)ケースも多く存在します。 本記事では、これまでに紹介してきた基本の支給処理に加えて、外注先への直送処理 を SAP の実機画面を交えて解説していきます!
博士、外注プロセスはこれまでの記事で基本は分かったのですが、”仕入先から加工先に直送してほしい”ってユーザから依頼を受けています…
支給する予定の原材料を自社倉庫に入庫せずそのまま、加工先に送りたい要望はよくあるものじゃ!
この記事のポイント
外注加工プロセス(Subcontracting)とは?
そもそも外注加工プロセス(Subcontracting) とは自社で保有している半製品や部材(支給品)を支給し、加工・製造してもらうプロセスとなります。※詳しくは以下の記事にて解説しています。
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ただ、実際は原材料を仕入先から仕入・検品を行ったあとに、加工先へ再度支給するのではなく、仕入先から加工先へ直送することで自社でいったん受けるといったプロセスを削減することで、物流コストやリードタイムの低減などを図りたいといった要望から原材料の仕入先から加工先へ直送するケースがあります。
以下は、直送ではない場合と直送の場合で比較しています。 直送ではない場合は、いったん原料仕入先から原材料を仕入れてから加工先に対して支給処理を行い再度出荷します。
支給品の外注先概要イメージ
外注先への支給品直送プロセスフロー(実機画面)
では、実際に実機画面を通じて支給品の直送プロセスフローを紹介していきます。
支給品直送プロセス概要フロー
支給品直送プロセスの概要フローは以下のように整理できます。 ※なお、入荷後の原料の支給発注に伴う債務計上プロセスは割愛しています。
実機画面でのプロセスフロー解説
では、先ほどのフローに従って、実機画面の操作とともに流れを確認していきましょう。
原材料発注(T-CODE:ME21N)
支給するための原材料が不足しているため、原材料仕入先に発注をかけます。 この時、自社プラント/保管場所に入庫させないように納入先住所タブに仕入先コードを入力+”SC Supp”フラグをオンにして発注をかけます。
この後、発注を受けた原材料仕入先が加工先に対して原材料を直送します。 T-CODE:MMBEでの在庫情報として以下のように購買発注残数量として確認できます。
在庫上の見え方
原材料入庫(T-CODE:MIGO)
直送した原材料を入庫した通知を受けて、SAP上のシステム在庫を計上します。 この時、支給品は自社資産となるためシステム在庫に計上します。
また、この時先ほどの在庫照会の画面上(T-CODE:MMBE)では購買発注残数量→外注先への支給品として個数が3個振り返られていることを確認できます。
加工発注(T-CODE:ME21N)
続いて加工先に対して、加工後の品目での発注をかけます。この時、明細の勘定設定カテゴリを”L”にして発注を行います。
加工後品には構成品として加工前の原材料が紐づいていることを確認します。
加工先にて支給品を加工します。
⑥加工後品入庫・検収(T-CODE:MIGO)
そして、加工後品目の入庫を行います。
そして、原材料の明細を確認すると、こちらは
これにより、T-CODE:MMBEにて再度原材料の在庫を確認してみると、利用可能在庫が10→7に3個消費されていることが確認できます。
⑦請求書照合(T-CODE:MIRO)
最後は、加工費の計上を行うためにMIROで請求書照合を行います。 ※なお、原材料入庫に伴う原材料仕入先に対する債務計上のための請求書照合は割愛しています。
補足: 渡り外注の場合の支給処理イメージ
このほかに、”渡り外注 “という形で①原料仕入先→加工先1へ直送、②加工先1→加工先2へ直送、③加工先→自社へ完成品を受け入れといった多段階での外注プロセスが存在します。
こちらは、前段で紹介した半製品の納入先住所をさらに完成品へと加工する仕入先を指定する、多段階でのフローとなります。(実施している手順は同じ)
さいごに
本記事では支給品の直送処理とその在庫の見え方の流れについて説明してきました。本記事を通じて、在庫・購買管理で若干複雑な支給品の直送処理の仕組みと実機画面についての理解の一助となれば幸いです。
本記事はこれで以上じゃ! 実務上、加工先への直送処理でこの画面を使うことも多いので覚えておくがよい!