【徹底解説】ABAPの将来性と年収アップの方法!需要の変化に対応する方法も紹介

「ABAPって将来性は大丈夫かな?」

という疑問をお持ちではないですか?

ABAPはSAP独自言語のため、SAPの動向に左右される可能性が非常に高いです。
そのため、将来性が見えにくいと感じる方も多いかと思います。

そこで本記事では、ABAPの将来性に関する以下の内容をまとめました。

  • ABAPの現在の需要
  • ABAPの将来性と今後のリスク
  • ABAPエンジニアが今後伸ばしていくべきスキルリスト

ABAPに関わるあなたにとって参考になる記事になっています。
ぜひご覧ください。

SAPフリーランスの新着案件

【FI】

S/4HANAへのバージョンアップ支援(Jrコンサル可)

要スキル:
・FIの標準機能と会計業務に関する知識 ・FIのプロジェクトにおけるコンサルとしての業務経験 【尚可】 FI-AAの業務経験
月額単価:
~800,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
S/4HANAへバージョンアップに向けた、会計領域の要件定義を行っております。 要件定義後の移行設計や作業も行っていただく想定です。 ・現行の業務の整理 ・移行要件定義 ・現行のアドオン調査と設計 ・移行設計 ・移行作業 など

【PP】

メーカー向けSAP移行プロジェクト支援

要スキル:
・PPモジュールでのコンサルとしての業務経験 ・SAPプロジェクトにおける総合テストやユーザテストの対応経験 ・チームリーダーとしての経験
月額単価:
~1,500,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
ECCからS/4HANAへのバージョンアップを行っています。業務自体も見直し再構築する流れとなっており2026年の稼働に向けてプロジェクトが進んでおります。 ・インターフェース設計 ・ジョブ設計 ・総合テスト対応(不具合調査など含む) ・ユーザテスト対応(不具合調査など含む) など

【MM】

【SD】

製造業向けロジ領域の運用保守支援

要スキル:
・SDもしくはMMでのコンサルとしての業務経験 ・アドオン機能(ABAP)の調査経験 ・改善提案の経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
フルモジュール稼働しているシステムにおける運用保守業務を担当頂きます。 ・顧客からのQA対応 ・不具合の調査や改善提案 ・顧客要望による機能拡張調査や実装~テスト など ※今後、S/4HANAへのバージョンアッププロジェクトも控えております。  そのプロジェクトにもアサイン頂く可能性がございます。

【BASIS】

【MM】

【SD】

製造業向け運用保守支援支援

要スキル:
・SDもしくはMMもしくはBASISでのコンサルとしての業務経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
製造業のクライアント向けの運用保守業務を担当頂きます。 ・顧客からのQA対応 ・不具合の調査や改善提案 ・顧客要望による機能拡張調査や実装~テスト

【CO】

【FI】

【MM】

【PP】

【SD】

大手メーカー社向けSAP導入支援

要スキル:
・SAPコンサルとしてロジ領域もしくは会計領域での要件定義から本番稼働まで担当した経験
月額単価:
~1,400,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
複数の子会社を持つ大手メーカーでのSAP導入プロジェクトになります。 まずは数年かけ本社へのSAP導入を実施し、その後子会社へ展開する予定となります。 ・要件定義 ・プロトタイプの作成 ・アドオン設計 ・開発チームへの依頼や受け入れ等 ・総合テストやユーザテスト など

【FI】

商社向け基幹システムバージョン支援

要スキル:
(必須) SAP S/4HANA FIモジュールの保守開発経験(障害対応など) ABAP開発経験 (尚可) 商社関連案件の経験 リーダー経験
月額単価:
~1,000,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
SAPベースの基幹システムのバージョンアップ(S/4HANA1909⇒S/4HANA2023)に伴う調査を行っていただきます。 担当いただくモジュールはFIになります。機能毎の影響度や動作確認を行います。 また、SAP案件でのリーダー経験がある場合は上記のバージョンアップ調査ではなく 通常の保守チームにアサインいただく可能性もございます。(ユーザー窓口対応、問合せ調査・障害対応、マスタメンテナンス) バージョンアップ調査のチーム構成としては、SD、MM担当が1名、FI担当が1名となります。 そのため、基本的に1人称で調査を行い報告まで行っていただきます。 バージョンアップのスケジュール感 調査:2024年1月まで 実施:2024年2月から

【FI】

SAP運用業務支援

要スキル:
・SAPにおける運用保守経験(3年以上目安) ・FIまたはMMのユーザーとしての使用経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
【作業概要】 現行SAP ECCからS/4 HANAへの移行試験が進行中です。 【作業内容】  現行SAP ECCのAA、FI、MMモジュールにおける運用業務  ・問合せ対応  ・障害対応  ・運用オペレーション

【FI】

SAP導入プロジェクト支援

要スキル:
・FI領域の要件定義書から基本設計書おこしの経験 ・顧客とのコミュニケーションして業務を進めた経験
月額単価:
~1,200,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
ロジ・会計領域をS/4HANAへ刷新に向けた会計領域の基本設計フェーズ作業を行っていただきます。

【FI】

光学機器 S/4HANA導入テスト支援

要スキル:
・FIコンサルとして要件定義~本稼働までの経験 ・FI(AP/AR)の機能、カスタマイズの知識 ・アドオン設計(開発除く)~各種テスト
月額単価:
~1,500,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
生産基幹システムのS/4新規導入プロジェクトです。 既存の会計システムとの連携→ロジデータを送信(AP/AR)と原価計算が対象となりUAT移行を担当頂きます。 スケジュール感:  2024年10月~2024年12月:結合テスト  2025年1月:UAT、移行  2025年2月:サービスパーツ 本稼働  2025年3月以降:展開

【CO】

一般消費財メーカーS/4 HANAバージョンアップ

要スキル:
<必須スキル> ・管理会計(CO)の全般の理解と実装経験、特にCO-PA(収益性分析)に関連した実装経験 ・顧客の業務要件の把握ととりまとめ、それに基づく実装方法検討、S/4での設定・カスタマイズ、アドオン要件の切り出し ・開発要件に関する基本設計、単体テスト仕様書作成、および単体テストの実施経験 ・SAPの予算機能に関する知見 ・課題に対する問題分析および解決策を的確に導いた経験 <あれば尚可> ・CO-PAの原価ベースから勘定ベースへの移行の経験 ・外部からの収益性データに関する取り込み経験 ・顧客が有しているSAP外のシステムとの関係性の整理、適切なソリューション検討経験 ・CO-PC(原価計算)、品目元帳の領域についての実装経験 ・原価周りに関する他モジュール(MM、PPなど)と原価との関わりについての知見
月額単価:
~1,600,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
<業務内容> ・CO-PA領域に関する業務要件の整理と定義書への取りまとめ ・基本設計書の作成 ・開発物の単体テスト受け入れ ・導入プロジェクトでの一連のテスト作業 ・データ移行に関する要件の取りまとめとデータ移行の実施
目次

そもそもABAPとは?

ABAPは、SAPシステムで利用されている独自のプログラミング言語です。
SAPシステム上でのアドオン開発に利用されており、SAP導入企業の業務プロセスを効率化する上で重要な役割を果たしています。

ABAPについて、以下内容を詳しく説明します。

  • ABAPはSAP独自のプログラミング言語
  • ABAPはSAPシステムでのアドオン開発に利用される

ABAPを扱うABAPエンジニアについて詳しく解説した記事がありますので、より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

ABAPはSAP独自のプログラミング言語

ABAPの正式名称は「Advanced Business Application Programming」のそれぞれの単語の頭文字を取ってABAPとしており、アバップと呼ばれています。

1980年代に誕生し、それ以来SAPシステムの導入/開発に必要不可欠なツールとして利用されています。
プログラミング言語としては、COBOLのような基礎的なプログラミング言語に近い記述方法です。

また、オブジェクト指向の概念を取り入れており、開発がスムーズに進むような工夫が施されています。

ABAPはSAPシステムでのアドオン開発に利用される

ABAPは標準機能では実現できないような、クライアントの業務プロセスを補完するためのアドオンプログラムを開発するために利用されます。
また、特定のシステムとSAPシステム間で自動的にデータ連携を行う場合にも、ABAPでプログラミングを開発し実現します。

他にもデータ入力を効率化する「バッチインプット」や独自の画面を作れる「Dynpro(ディンプロ)」もあり、様々な開発が可能です。

求人状況からわかるABAPの需要

ABAPエンジニアはSAPシステムの導入には必要なため、一定数の需要があります。
具体的に実際の求人数や年収相場などを確認していきます。

フリーランスのABAPスキルの求人数

各フリーランスエージェントサイトで実際のABAP案件を調査しました。

エージェント案件数URL
SAPフリーランスバンク14件https://sap-career.com/freelancebank/
TechStock3件https://tech-stock.com/
FOSTER Freelance2件https://freelance.fosternet.jp/
PE-BANK11件https://pe-bank.jp/
Bizlink3件https://freelance.bizlink.io/
レバテックフリーランス1件https://freelance.levtech.jp/

各エージェントによって案件数は違いますが、これだけのABAP関連の案件があるため、案件を獲得するハードルは高くないと言えるでしょう。

また、SAP S/4HANAへのシステム移行プロジェクトが増加しており、ABAPエンジニアの需要が高まっています。

SAPフリーランスの新着案件

【FI】

S/4HANAへのバージョンアップ支援(Jrコンサル可)

要スキル:
・FIの標準機能と会計業務に関する知識 ・FIのプロジェクトにおけるコンサルとしての業務経験 【尚可】 FI-AAの業務経験
月額単価:
~800,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
S/4HANAへバージョンアップに向けた、会計領域の要件定義を行っております。 要件定義後の移行設計や作業も行っていただく想定です。 ・現行の業務の整理 ・移行要件定義 ・現行のアドオン調査と設計 ・移行設計 ・移行作業 など

【PP】

メーカー向けSAP移行プロジェクト支援

要スキル:
・PPモジュールでのコンサルとしての業務経験 ・SAPプロジェクトにおける総合テストやユーザテストの対応経験 ・チームリーダーとしての経験
月額単価:
~1,500,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
ECCからS/4HANAへのバージョンアップを行っています。業務自体も見直し再構築する流れとなっており2026年の稼働に向けてプロジェクトが進んでおります。 ・インターフェース設計 ・ジョブ設計 ・総合テスト対応(不具合調査など含む) ・ユーザテスト対応(不具合調査など含む) など

【MM】

【SD】

製造業向けロジ領域の運用保守支援

要スキル:
・SDもしくはMMでのコンサルとしての業務経験 ・アドオン機能(ABAP)の調査経験 ・改善提案の経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
フルモジュール稼働しているシステムにおける運用保守業務を担当頂きます。 ・顧客からのQA対応 ・不具合の調査や改善提案 ・顧客要望による機能拡張調査や実装~テスト など ※今後、S/4HANAへのバージョンアッププロジェクトも控えております。  そのプロジェクトにもアサイン頂く可能性がございます。

【BASIS】

【MM】

【SD】

製造業向け運用保守支援支援

要スキル:
・SDもしくはMMもしくはBASISでのコンサルとしての業務経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
製造業のクライアント向けの運用保守業務を担当頂きます。 ・顧客からのQA対応 ・不具合の調査や改善提案 ・顧客要望による機能拡張調査や実装~テスト

【CO】

【FI】

【MM】

【PP】

【SD】

大手メーカー社向けSAP導入支援

要スキル:
・SAPコンサルとしてロジ領域もしくは会計領域での要件定義から本番稼働まで担当した経験
月額単価:
~1,400,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
複数の子会社を持つ大手メーカーでのSAP導入プロジェクトになります。 まずは数年かけ本社へのSAP導入を実施し、その後子会社へ展開する予定となります。 ・要件定義 ・プロトタイプの作成 ・アドオン設計 ・開発チームへの依頼や受け入れ等 ・総合テストやユーザテスト など

【FI】

商社向け基幹システムバージョン支援

要スキル:
(必須) SAP S/4HANA FIモジュールの保守開発経験(障害対応など) ABAP開発経験 (尚可) 商社関連案件の経験 リーダー経験
月額単価:
~1,000,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
SAPベースの基幹システムのバージョンアップ(S/4HANA1909⇒S/4HANA2023)に伴う調査を行っていただきます。 担当いただくモジュールはFIになります。機能毎の影響度や動作確認を行います。 また、SAP案件でのリーダー経験がある場合は上記のバージョンアップ調査ではなく 通常の保守チームにアサインいただく可能性もございます。(ユーザー窓口対応、問合せ調査・障害対応、マスタメンテナンス) バージョンアップ調査のチーム構成としては、SD、MM担当が1名、FI担当が1名となります。 そのため、基本的に1人称で調査を行い報告まで行っていただきます。 バージョンアップのスケジュール感 調査:2024年1月まで 実施:2024年2月から

【FI】

SAP運用業務支援

要スキル:
・SAPにおける運用保守経験(3年以上目安) ・FIまたはMMのユーザーとしての使用経験
月額単価:
~900,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
【作業概要】 現行SAP ECCからS/4 HANAへの移行試験が進行中です。 【作業内容】  現行SAP ECCのAA、FI、MMモジュールにおける運用業務  ・問合せ対応  ・障害対応  ・運用オペレーション

【FI】

SAP導入プロジェクト支援

要スキル:
・FI領域の要件定義書から基本設計書おこしの経験 ・顧客とのコミュニケーションして業務を進めた経験
月額単価:
~1,200,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
ロジ・会計領域をS/4HANAへ刷新に向けた会計領域の基本設計フェーズ作業を行っていただきます。

【FI】

光学機器 S/4HANA導入テスト支援

要スキル:
・FIコンサルとして要件定義~本稼働までの経験 ・FI(AP/AR)の機能、カスタマイズの知識 ・アドオン設計(開発除く)~各種テスト
月額単価:
~1,500,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
生産基幹システムのS/4新規導入プロジェクトです。 既存の会計システムとの連携→ロジデータを送信(AP/AR)と原価計算が対象となりUAT移行を担当頂きます。 スケジュール感:  2024年10月~2024年12月:結合テスト  2025年1月:UAT、移行  2025年2月:サービスパーツ 本稼働  2025年3月以降:展開

【CO】

一般消費財メーカーS/4 HANAバージョンアップ

要スキル:
<必須スキル> ・管理会計(CO)の全般の理解と実装経験、特にCO-PA(収益性分析)に関連した実装経験 ・顧客の業務要件の把握ととりまとめ、それに基づく実装方法検討、S/4での設定・カスタマイズ、アドオン要件の切り出し ・開発要件に関する基本設計、単体テスト仕様書作成、および単体テストの実施経験 ・SAPの予算機能に関する知見 ・課題に対する問題分析および解決策を的確に導いた経験 <あれば尚可> ・CO-PAの原価ベースから勘定ベースへの移行の経験 ・外部からの収益性データに関する取り込み経験 ・顧客が有しているSAP外のシステムとの関係性の整理、適切なソリューション検討経験 ・CO-PC(原価計算)、品目元帳の領域についての実装経験 ・原価周りに関する他モジュール(MM、PPなど)と原価との関わりについての知見
月額単価:
~1,600,000円 / 月
稼働場所:
東京都
稼働率:
100%
作業内容:
<業務内容> ・CO-PA領域に関する業務要件の整理と定義書への取りまとめ ・基本設計書の作成 ・開発物の単体テスト受け入れ ・導入プロジェクトでの一連のテスト作業 ・データ移行に関する要件の取りまとめとデータ移行の実施

正社員のABAPスキルの求人数

正社員の転職サイトでもABAP案件を調査しました。

転職サイト求人数URL
マイナビ転職18件https://tenshoku.mynavi.jp/
リクナビNEXT81件https://next.rikunabi.com/
Green168件https://www.green-japan.com/

正社員の求人数も数多くあるため、ABAPスキルを持った状態で職につけないということはないでしょう。

SAPキャリアでは、SAP専門の転職エージェント「SAPテンショク」を運営しています。
キャリア相談だけでも問題ありませんので、現状を変えたい方はぜひ一度ご相談ください。

ABAPでの開発を行う求人の年収相場

エージェントの案件を調べた結果、ABAP開発を行うフリーランスエンジニアの月単価は70~90万円です。
正社員の場合は、転職後の初年度年収が400~550万円です。

ABAPを扱えるエンジニア自体の数が多くないため、単価が高く設定されています。

以下業務を担当するABAPエンジニアはより市場価値が高く、さらに高い単価を見込めるでしょう。

  • ABAPエンジニアをまとめるレビュー役
  • アップグレードなどでの調査を行う担当者
  • ABAPは根強い需要があり、市場から求められている

SAPシステムを導入している企業が多いため、導入に必要なABAPエンジニアも求められ続けています。
また、SAPシステム導入後のシステム保守や機能拡張、アップグレードなど、継続的な業務が発生するため、市場からの需要が安定しています。

SAPを導入している企業があり続ける限り、ABAPがなくなることはないでしょう。

ABAPの将来性は短期目線で見ると明るい

ABAPの将来性は短期的な視点では明るいと言えます。
具体的に以下の要因が挙げられます。

  • SAP製品のシェアは高いため需要がある
  • ABAPを利用したアドオン開発における最適な機能構築が可能
  • 2027年問題に対する需要が高い

SAP製品のシェアは高いため需要がある

SAPは企業向けERPシステム市場において高いシェアを誇っており、その結果ABAPエンジニアへの需要も高い水準を維持しています。

特にグローバル展開している大企業の多くがSAPシステムを採用しており、導入規模も大きくなるため、ABAPを使った開発も比例して大きくなります。

上記でも説明しましたが、システム導入後に保守や機能拡張などを行うため、すでに導入している企業からも需要を見込めるでしょう。

ABAPを利用したアドオン開発における最適な機能構築が可能

SAPはベストプラクティスという最善の事例を用意し、それを軸に導入することを前提に作られていますが、細かな部分でどうしても業務に合わない部分があります。

その業務をクライアントにあわせて効率化するために、ABAPを利用したアドオン開発を行います。
クライアントの業務要件にあったプログラムを個別で開発し、企業固有の要件に対応できるため、より効率化を図れるでしょう。

2027年問題に対する需要が高い

SAPが提供していて全世界に広まっているERPパッケージ(ECC6.0)のサポート終了期限が、2027年に迫っています。

ECC6.0の後継パッケージとして「S/4 HANA」が提供されており、現在ECC6.0を利用しているユーザーはS/4 HANAへ移行することが多いです。
企業の多くがECC6.0からS/4 HANAへの移行することにより、移行プロジェクトが今後増えてくるでしょう。

移行やアップグレードに携わるABAPエンジニアが必要になるため、今後もABAPエンジニアの需要が低くなることはないと言えます。

ABAPが抱える将来的なリスク

短期的な需要はあるものの、長期的に考えた際にはいくつかのリスクに直面する可能性があります。
具体的に考えられるリスクは以下の3つです。

  • 2027年以降の需要の落ち込み
  • SAPシステムから他社製品へのシステムリプレイス
  • ライバル企業の追随によるシェア率の低下

一つずつ解説していきます。

2027年以降の需要の落ち込み

上記でも紹介した2027年問題で高まっていた需要は、移行が完了したタイミングで落ち着くと見られています。

移行完了後に発生した要望や課題、システム保守という需要は一定レベルであるものの、移行で発生していた開発案件の需要は落ち着くでしょう。

その時期はABAPエンジニア間で案件の取り合いが発生する可能性が高いです。

SAPシステムから他社製品へのシステムリプレイス

ECC6.0からのシステム移行先がS/4 HANAであるケースが多いものの、一部の企業が他社製品へのリプレイスを検討する可能性があります。

クラウドベースのERPシステムの台頭や、より低コストで導入ができる中堅・中小企業向けのERPシステムが出てきたことにより、コスト削減を目的として移行することが考えられるでしょう。

ABAPはSAPシステム独自言語であり他パッケージでは利用ができないため、SAP以外へのリプレイスがされた場合は移行案件として参画できる案件が減ってしまいます。

ライバル企業の追随によるシェア率の低下

ERPシステム市場の競争が激化し、SAPのシェアが低下した場合、ABAPエンジニアの参画する案件が減少します。
上記でも記載しましたが、他企業のERPシステムが出てきたことにより、市場シェアが変化する可能性があるでしょう。

具体的には、以下の企業のクラウドERPシステムが市場シェアを広げています。

  • Oracle:Oracle ERP Cloud
  • Microsoft:Microsoft Dynamics365

SAPのシェアが下がるに伴いABAPの案件も減少するため、注意が必要です。

ABAPエンジニアがこれから伸ばしていくべきスキル

ABAPエンジニアが将来的なリスクに備え、キャリアの可能性を広げるためには、ITスキルおよび、ビジネススキルを高める必要があります。

具体的に以下のスキルを高めることで、日々変化する環境において市場価値の高い人材として活躍し続けられるでしょう。

  • ABAP以外の開発スキル
  • ビジネス理解力
  • コミュニケーション力
  • 英語スキル

一つずつ解説していきます。

ABAP以外の開発スキル

ABAPに加えて、他のプログラミング言語やクラウド技術、AI/機械学習などの最新技術を学ぶことで、キャリアの選択肢を広げられます。

特に、SAPのクラウドソリューションに関連する技術の習得が有効です。
SAP Cloud Platformでの開発には、以下プログラミング言語のスキルが必要になるため、この言語を習得するのがよいでしょう。

  • Java
  • JavaScript
  • Python

SAP Fioriを活用したフロントエンド開発では、一般的なWebアプリケーションの知識である以下の技術が必要です。

  • HTML5
  • CSS3
  • JavaScript

どういったスキルを習得していくのかは自身のキャリアを踏まえて考える必要があるため、今後のキャリアを考えて決めていくのがよいでしょう。

ビジネス理解力

企業の業務プロセスや業界特有の課題を理解する能力も重要です。
ビジネス視点でシステムを捉えることで、業務側からもシステム側からも業務を理解できる価値の高い人材になれるでしょう。

具体的に以下のような企業の主要な業務の基本的な知識の習得をオススメします。

  • 財務会計
  • 生産管理
  • 販売管理
  • 人事管理

また、最新のトレンドであるデジタルトランスフォーメーション(DX)などを理解することで、技術とビジネスを結びつける提案ができるようになるでしょう。

コミュニケーション力

技術者とビジネスユーザーの橋渡し役として、コミュニケーション力は不可欠です。
業務要件を正確に理解し、システムに落とし込んだ内容をわかりやすく説明する能力が求められます。

特に、複雑なSAPシステムの機能や、技術的な制約を非技術者に理解してもらうためのスキルを持っている場合は、プロジェクトで重宝されるでしょう。

また、チーム内でのやりとりや、クライアントとの折衝においてもコミュニケーション力が求められるため、コミュニケーション力を高めることをオススメします。

英語スキル

グローバル企業でのプロジェクトや、海外のSAPコミュニティとの交流のために、英語スキルは重要です。

SAPに限らずITの技術文書は英語で書かれていることが多く、最新技術の理解やシステムの仕様を理解するためには英語を読める力が必要になります。
また、英語スキルがあるとグローバル導入プロジェクトへの参加のチャンスが生まれます。

グローバル導入プロジェクトの経験を持っている場合、その後にプロジェクトへアサインされる際にプラスで働くことが多いです。

SAP Communityなどの国際的なサイトに参加し、知識を共有したり、問題解決のヒントを得たりする上でも英語スキルは不可欠です。

まとめ

今回は、ABAPの将来性についてまとめました。

ABAPは一時的には需要は高まりますが、その後の案件は少なくなる可能性があります。
ABAP以外の案件にも参画できるよう自身のスキルセットを多角化することで、案件が取れないリスクを減らせるでしょう。

ABAPエンジニアをしつつ、さらなるキャリアアップができるようにアンテナを高くしておくことが大事になるため、意識してみるとよいでしょう。

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この記事を書いた人

SAPキャリアは、SAP人材に特化した人材サービスを展開しています。現在は主にSAPフリーランス向けに案件紹介をしています。ご興味がある方は是非SAPフリーランスバンクにご登録ください!

また、SAP技術情報を発信するSAPラボも運営しています。

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