SAPコンサルタントとは?仕事内容や魅力、今後の将来性を徹底解説

SAPコンサルとは

「SAPコンサルタント」という職種を聞いたことはあるけれど、あまり良くわかっていない

ということはありませんか?

SAPコンサルタントは需要があるコンサルタントとして名前が上がってきますが、その実態についてはなかなか認知されていないのが実情です。
ですが、SAPコンサルタントは年収が高く、今後も継続して需要が高いことが予想されている非常に魅力的な職種です。

本記事では、SAPコンサルタントの以下内容について徹底解説しています。

  • SAPコンサルタントの魅力
  • SAPコンサルタントに求められるスキルと性格
  • SAPコンサルタントの気になる点
  • SAPコンサルタントのキャリア

SAPコンサルタントに興味を持っているあなたにとって、必見の内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

SAPコンサルタントとは?

SAPコンサルタントとは?

SAPコンサルタントとは、ドイツを拠点としたソフトウェアメーカーであるSAP社が開発した企業向けの基幹ソフト(ERP)、通称SAPの専門的知識を保持しているコンサルタントのことを指しています。

SAPコンサルタントは、SAP社のソフトウェアに関する知識はもちろんのこと、企業の業務プロセスの分析力、その業務プロセスに合わせたソフトウェアのカスタマイズを行う技術力も持ち合わせています。

ここでは以下の3つについて、深堀りして解説していきますね。

  • SAPとは?
  • SAPコンサルタントの仕事内容
  • SAPの導入におけるコンサルタントの役割

SAPとは?

SAPをすでに知っている方も多いと思いますが、SAPとはなにかということをおさらいしていきますね。

SAPとは、SAP社が開発した企業の業務プロセスを1つのシステムで統合的に管理するためのERP(EnterpriseResourcePlanning)ソフトウェアの1つです。

SAP社が開発したこのERPソフトは、会計、人事、販売、物流、購買、生産などの企業活動の様々な部門の情報を一元管理ができます。

1つのシステムの中にすべての情報を管理することで、以下内容を実現が実現可能です。

  • データの一貫性
  • リアルタイムの情報共有

こちらの記事で詳細を記載していますので、詳しく知りたい方はこちらをぜひご覧ください。

SAPコンサルタントの仕事内容

SAPコンサルタントはSAPの導入に関する仕事を行っています。
具体的な例を挙げると以下が代表的なものです。

  • 要件定義
  • システム設定
  • テスト
  • システム保守/運用

SAPはパッケージソフトになるため、クライアントの業務要件や法律に合わせて個別の設定をした上で導入する必要があります。
SAPコンサルタントは、現在の業務プロセスを把握しSAPで業務要件を満たせるかFit&Gapを行います。もしSAPで業務要件を満たせなければアドオン機能を作るのか、それとも業務をSAPに合わせて改善するのかどうかを顧客と方針を擦り合わせます。

要件定義に従いシステムに対してその設定を行い、システムを利用できるようにすることも仕事の1つです。

システム設定が完了した後は以下のようなテストを繰り返し行い、導入するシステムの品質を担保しています。

  • システム単体でのテスト
  • SAP内での機能結合テスト(モジュール結合)
  • 業務プロセスに合わせたテスト(総合テスト)

また、システム導入後には稼働後支援を行い、クライアントの安定的なシステム運用をサポートしています。

SAPの導入におけるコンサルタントの役割

SAPコンサルタントは、SAP導入〜開発〜稼働後支援において重要な役割を担っています。

SAPの導入時には現行業務プロセスを分析した上で、その業務プロセスがSAPを導入することでどのように変わっていくのかを明確にします。
その導入に関する課題や要望の管理なども行い、システム導入における機能の取りまとめも担う役割の1つです。

また、システム開発はもちろん担当しますが、開発後〜導入までにクライアントの利用ユーザーが利用できるようにトレーニングを行うことも、SAPコンサルタントの担当範囲です。

SAPはシステム画面が少し特殊で、利用するためにはマニュアルや慣れが必要になります。
そのため、システムをスムーズに導入できるようにする教育も重要な役割です。

上記のような役割を担うSAPコンサルタント、実際働くに当たってどのような魅力があるでしょうか?

SAPコンサルタントの魅力

SAPコンサルタントの魅力

SAPコンサルタントとしての魅力は、以下の3つが代表的な魅力です。

  • SAP専門のコンサルタントとして活動ができる
  • 上流工程から関わるケースが多い
  • クライアントに大手企業が多い

いずれの魅力もSAPコンサルタント特有のもので、一般的なITコンサルタントやシステムコンサルタントにはない魅力と言えます。

1つずつ説明していきますね。

SAP専門のコンサルタントとして活動ができる

一般的なシステムコンサルタントとして継続的に働いていくためには、様々なパッケージソフトウェアやシステムを深く理解していることが求められます。

一方で、SAPコンサルタントはSAPという1つのシステムを集中して理解することで、十分に仕事として成り立たせることが可能です。

SAPはERP市場でグローバルで非常に高いシェアを誇っており、日本だけでなく海外でも仕事ができる可能性が大きくあります。
そのため、世界で活躍するコンサルタントとして働くこともできるでしょう。

上流工程から関わるケースが多い

クライアントがSAPを導入する目的の1つとして、クライアントの経営課題や業務課題を解決するという点があります。
そういった仕事をするため、クライアント企業の役員や部長などの経営層や経営層に近い担当者との話し合いが多くなります。

そこで検討された経営方針を実現するために、業務をどのように変えていくかを検討していく上流工程から関わるケースが多くなるでしょう。

決められたものを作るシステム設計/製造では味わうことができないやりがいがあると言えます。

クライアントに大手企業が多い

SAPを導入しているのはグローバルで活躍している、ブリジストンや村田製作所、アシックスなど大手企業であることが多いです。

大手企業のプロジェクトに参画することで、業界トップの企業の業務運営を間近で学び、自身のスキルを大きく向上させることが可能です。

また大手企業で導入する場合、ロールアウト(システムの横展開)が多くなってきます。
事業領域毎での導入、国内導入後に海外へ展開するなど導入期間が長く続くケースがあるでしょう。

1つの大手企業に入った後、4〜5年という長い期間で導入する場合もあり安定して働くことも可能です。

SAPコンサルタントに求められるスキル

SAPコンサルタントに求められるスキル

SAPコンサルタントは、企業の業務プロセスを分析/最適化を行った後、SAPを導入してクライアントの経営課題や業務課題を解決する役割を担っています。

業務プロセスの分析や最適化などの業務を遂行するためには、それぞれスキルが必要になりますが、代表的なスキルは以下の4つです。

  • 論理的思考力(ロジカルシンキング)
  • 問題解決スキル
  • コミュニケーションスキル
  • 英語力(特にリーディング)

1つずつ詳細に説明していきますね。

コミュニケーションスキル

1つ目は「コミュニケーションスキル」です。
コンサルタントであればコミュニケーションスキルは求められますが、SAPコンサルタントの場合は特に重要になります。

経営課題を分析するためには、経営層がどのように感じているのか、どういった方向性にしていきたいかなどをしっかりとヒアリングし、本質的な課題を見つけていく必要があります。

また、SAP導入はクライアント、社内チームメンバーや開発担当ベンダーなど多くの方が参画するため、コミュニケーションを円滑にしていく場面が多く発生します。

その際に、相手の立場と状況、思考性を考慮し、どう伝えたら適切に伝えることができるかというような感情的な部分も考慮したコミュニケーションが求められるでしょう。

問題解決力

2つ目は「問題解決力」です。

SAPコンサルタントは、様々なヒアリングや分析をした上で、どこに問題があるのかを明確にし、どういった打ち手をもって解決するのかという提案が求められます。
そのため、クライアントの業務課題を正確に理解し、問題を分解/分析を行い、課題を特定する能力が重要になるでしょう。

また、クライアントが感じている課題や問題を解決するだけでもコンサルタントとして価値を発揮することはできます。
しかし、まだ本人たちも気づいていない潜在的な課題や問題についても発見、指摘することでよりクライアントへ貢献できます。

こういった課題発見の力も問題解決力の1つと言えるでしょう。

マネジメントスキル

3つ目は「マネジメントスキル」です。

SAPコンサルタントは、以下のような作成しなければいけない資料が数多くあり、作業量が膨大です。

  • クライアントへの提案資料
  • ヒアリング後の議事録
  • 課題一覧表
  • システム要件定義書
  • 概要設計書

特にマネージャー以上の役割を担っている担当者は、導入プロジェクト全体の進捗管理や、自社メンバーのタスク管理、開発ベンダー管理、クライアント管理などの管理業務が求められます。

自分のタスクを管理するセルフマネジメントと、全体を管理するためのチーム/プロジェクトマネジメントスキルが非常に重要になるでしょう。

英語力(特にリーディング)

4つ目は「英語力」です。

SAPは大手グローバル企業に導入されることが多いということを紹介してきました。
海外へ展開されている事業部や支社、工場へSAPを導入するグローバル展開もよくある話です。

その場合、現地の言葉もしくは英語で話をすることができると、スムーズに話を進められるため、安心感を与えることが可能です。
また、SAPは海外の製品であるため、最新の情報が発表される場合は英語が使われます。

SAPコンサルタントである以上、常に最新の情報を追いかけ続けることは必要です。
そのため、英語力(特にリーディング)は持っておきたいところです。

SAP社主催のイベントも定期的に行われますが、使われる言語は英語なのでここでも英語力が必要になります。

SAPコンサルタントとして持っておきたい資格

SAPコンサルタントとして持っておきたい資格

SAPコンサルタントになるために、資格が必要ではないかと気にされる方もいるかと思います。

しかし、SAPコンサルタントとして活躍するために必要な資格はありません。
つまり、資格がなくてもSAPコンサルタントを名乗って仕事をすることは可能です。

ですが、SAPコンサルタントとして仕事をするには「SAP認定コンサルタント資格」は持っておきたいところです。
SAP認定コンサルタントは、SAP社が独自で認定している資格です。

資格を保持している人は、SAPシステム導入プロジェクトにおいて、必要な知見やノウハウを保有しているとみなされます。

SAP認定コンサルタント

SAP認定コンサルタントは140を超える試験があり、どれか1つでも取得していれば名乗れます。
SAP認定コンサルタントは以下3つの資格に分類できます。

  • アプリケーションコンサルタント:SAPの各業務の知識および技術を保有する証明
  • デベロップメントコンサルタント:SAPアプリケーションを開発するスキルの証明
  • テクノロジーコンサルタント:SAPシステム管理で生じるインフラ面での技術の証明

いずれの試験も合格することは難しく、しっかりと学習する必要があります。

SAPコンサルタントに向いている人

SAPコンサルタントに向いている人

SAPコンサルタントとして活躍する人の共通点として、以下の性格やスキルセットを保持している人が挙げられます。

  • 様々な企業の業務プロセスに興味がある
  • クライアントに寄り添って話を聞ける
  • 職業倫理意識が高い

1つずつ解説していきますね。

様々な企業の業務プロセスに興味がある

SAPコンサルタントは、様々な業界や企業の業務プロセスを理解し、最適化する役割を担っています。
そのため、業界は同じでも異なるビジネスモデルや業務プロセスなどに対する興味や、それを理解する力が求められます。

また、クライアントのニーズも企業風土や企業が置かれている状況等に応じて、全く異なります。
そこで、柔軟な対応が求められてくるため、業務プロセスに対する探究心と好奇心が強い人が向いていると言えるでしょう。

クライアントに寄り添って話を聞ける

SAPコンサルタントは、クライアントの課題や問題、ニーズをヒアリングを通じて深く理解し、最適なソリューションを提供する必要があります。

また、クライアントとの良好な関係を築いて、信頼を獲得していくためには、クライアントの立場に立って話を聞いていくことが重要です。

クライアントの話をしっかりと聞くためには、クライアントにより興味を持ち、相手に寄り添って話を聞いて理解、共感できる人は向いていると言えます。

職業倫理意識が高い

SAPコンサルタントは、クライアントの経営層との話が多くなることから、クライアントの機密情報を取り扱う機会が多くあります。

そのため、外部に流出させない、自分でも悪用しないなどの、高い職業倫理意識が求められてきます。
誠実で信頼できる行動を常に心がけて、クライアントの信頼を損なわないようにすることが重要です。

昨今はどの企業もコンプライアンス(法令遵守)に対する意識が非常に高いです。
長期的な信頼関係を築き、ビジネスパートナーとして持続可能な関係を実現するためにも、高い倫理感を持つ必要があるでしょう。

SAPコンサルタントの気になるポイント

SAPコンサルタントの気になるポイント

ここまで紹介してきたSAPコンサルタントという仕事は非常に魅力的に映ると思います。
一方で、多くの疑問や不安が伴うと思います。実際に大変な部分もあります。

よくある質問として、以下が挙げられます。

  • SAPコンサルは激務なのか?
  • SAPコンサルの仕事はつまらない?

1つずつ解説していきますね。

SAPコンサルは激務なのか?

SAPコンサルタントはプロジェクト単位での働き方となります。

各フェーズの終了間際やシステム本番稼働直前はハードワークになりがちです。

また、スケジュールが予定より大幅に遅延しているプロジェクトでは、1日3〜4時間の残業を毎日行っているケースもあります。

働き方改革が推進されたことで、長時間勤務を減らすための制度などができつつありますが、クライアントに対しては、期日内での業務遂行責任があるため、どうしてもハードワークになる部分は残ってしまいます。

SAPコンサルの仕事はつまらない?

SAPコンサルタント=SAPに特化した能力のみを求められるように見えがちです。

そのため、SAPコンサルタント=つまらないという印象を持たれることがあります。
1つのシステムに特化して理解を深めて仕事を進めることをつまらないと思う人がいるのも事実です。

しかし、SAPコンサルタントは様々な業務の経営課題を解決できる、グローバルに活躍できる、業務を通じて様々なスキルを身につけることができるという点においては、面白いと感じることも多いでしょう。

いずれにしても、楽しいかつまらないかは本人の感じ方に依存するため、あなたがどちらと感じるかで決まってくるでしょう。

SAPコンサルの今後の将来性は?

SAPコンサルの今後の将来性は?

今後の将来性が見込めないと、SAPコンサルタントを目指せないですよね?
安心してください!SAPコンサルタントの将来性はまだまだ明るいです。

具体的には、以下がポイントになってきます。

  • 2027年問題
  • ERP市場が堅調に伸びている

1つずつ詳細を説明していきますね。

2027年問題

SAPといえば、2027年問題があると言われています。

SAP2027年問題とは

大手企業を中心に世界中で導入されている、SAP社の基幹システムパッケージERPソリューション「SAP ECC6.0」の標準保守(メインストリームサポート)が2027年末で期限を迎えるという問題。

以前は2025年度問題と呼ばれていましたが、期限が2年延長されたことをうけ2027年問題となっています。

ECC6.0からの移行先のシステムは様々ですが、「SAP S/4 HANA」というSAP社の基幹パッケージへ移行することが多いです。
その移行の案件でIT人材が不足していると言われており、現場から人手が欲しいと言われています。

ERP市場が堅調に伸びている

ERPシステムの拡大は顕著で、2022年度の売上金額は1,687億円ですが、2027年度には約2倍にあたる3,000億円を超えるという予測がされています。

引用元:ITR Market View:ERP市場2024

SAPはERPシステムのリーダーにポジションしており、市場が伸びればSAPの導入も増えていくと言えるでしょう。
また、SAPは大企業だけでなく、中小企業においても導入が進みつつあります。

引用元:「大企業向け」と思われがちなSAP、実は顧客の8割が中堅企業 中堅・中小ならではの「強み」を活かした、スピード感あるDX

そのため、様々な企業に合わせてSAPを導入できるSAPコンサルタントの需要が増えることが予想されており、将来性は非常に高いと言えるでしょう。

SAPコンサルタントになるには

SAPコンサルタントになるには

将来性が高いSAPコンサルタントになりたい人は数多くいます。
ここではSAPコンサルタントになるための方法を紹介します。

  • SAPコンサルを行っている会社へ転職する
  • フリーランスとして独立する

どちらでもSAPコンサルタントとして活躍することは可能ですが、それぞれメリット・デメリットが存在します。
自分の状況において、どちらが良い選択になるかを考えてみてください。

なお、詳しくは以下の記事で解説をしているので、ここでは簡単に解説していきます。

SAPコンサルを行っている会社へ転職する

1つ目の方法は「SAPコンサルを行っている会社へ転職する方法」です。

SAPコンサルタントとしてのキャリアをスタートさせるために、SAPコンサルティングの事業を行っている会社へ転職する方法があります。

専門的な知識的な知識やスキルを大抵的に働きながら学べるため、多くの方にとってこの方法が一番現実的な選択肢となるでしょう。

メリット

一番のメリットは、実務経験を積める点です。

SAPの認定コンサルタントとして資格を取得した場合でも、実際の現場で活躍することは難しいです。

SAP認定コンサルタントの資格を取得しシステムの知識をつけた上で、実務経験を通じて各企業に合わせた設定の実施、システム運用をすることで、SAP導入および運用保守の勘所が理解できるでしょう。

また、安定的に収入を確保しながら、継続して学習できるという点もメリットと言えます。

デメリット

会社に所属することでの一番のデメリットは、プロジェクトや業務内容の選択が自分ではできないという点です。

自分が希望している業務領域や担当があったとしても、他担当者がアサインされて自分が担当できなくなるケースがあります。
どうしてもやりたいという担当がある場合は会社員ではなく、フリーランスで入るというほうが希望が叶う可能性が高いでしょう。

また、会社で所属する場合はタイミングによっては長時間労働を求められることがあり、ワークライフバランスを保つことが難しい場面もあります。

フリーランスとして独立する

2つ目の方法は「フリーランスとして独立する方法」です。

SAPコンサルタントとして独立するためには、基礎的なスキルだけでなく、数多く現場を経験した経験やスキルが必要になります。
一方で自由な働き方を追求して働けるでしょう。

メリット

メリットの1つ目は「多様な経験ができること」です。

様々な企業やプロジェクトに関わることで、幅広い業界知識とスキルを習得できます。
スキルを向上させることで、さらに新しい経験を積めるため、さらに多くのチャンスを得ることが可能です。

2つ目は「高い報酬」です。

フリーランスは会社に所属する場合と比べて、報酬が高く設定されるケースが多いです。
また、自分のスキルと経験に応じた報酬設定が可能なため、努力次第で収入を大きく伸ばせるでしょう。

デメリット

デメリットの1つ目は「プロジェクトを継続的に探すのが面倒」という点が挙げられます。

SAP導入は、導入が完了したら基本的にはそのプロジェクトは完了し、チームは解散となります。
その場合、次のプロジェクトを探す必要があるため、エージェントとフリーランスエージェントと話して見つけるなどの手間が発生します。

デメリットの2つ目は、「孤独感」です。

フリーランスは基本的に1人で仕事をすることが多いため、孤独を感じることもあります。
SAP導入プロジェクトはチームでの作業がメインとなるため、誰とも話をしないということはありませんが、やはり会社員とは立場が違うため孤独を感じる場面も出てきます。

もし、SAPコンサルタントやエンジニアで孤独感を感じるようであれば、SAP関連の交流会や勉強会に参加するのもありです。
SAPフリーランスバンクでも、交流会や勉強会を定期的に実施していく予定なので、興味ある方はチェックしてみてください。

SAPコンサルタントの年収

SAPコンサルタントの年収

SAPコンサルタントの年収は雇用形態や経験、スキルによって大きく異なります。
ここでは、会社員として働くケースと、フリーランスとして働くケースの場合の年収について説明していきます。

会社員の場合

会社員の場合は、所属する企業の規模や、勤務地、担当する役割によって異なってきます。
SAPコンサルタントの平均年収は約700万円で、日本の平均年収より大きく上回っています。(参考サイト:indeed)

また、日本国内であれば以下のような年収になると言えるでしょう。

  • 未経験~2年目程度(SAPエンジニア):400~600万円程度
  • 3年目~7年目程度(中堅SAPコンサルタント):600~800万円
  • 8年目~(SAP導入プロジェクトマネージャー):900万円~

大手コンサルティングファームや外資系企業に勤務すれば、さらに高い年収をもらうことが可能です。
ただし、年齢よりも役割で金額が変動することは覚えておくと良いでしょう。

フリーランスの場合

フリーランスとして働く場合は、会社員よりも高い報酬を見込むことが可能です。
最低1年以上のSAPコンサルタントとしての経験があれば、月単価70〜200万円の報酬を得ることができるでしょう。

また、シニアコンサルタントや上流コンサルタントやプロジェクトマネージャーの役割を担うと、報酬がより高くなります。

役割に加えて、アプリケーションコンサルタントに関しては、会計領域(FI/CO)、生産購買領域(MM/PP)というような専門性が高く、人員が不足しやすい領域の経験があれば、高単価を目指せます。

SAPコンサルタントのキャリアパス

SAPコンサルタントのキャリアパス

SAPコンサルタントのキャリアパスは、数多くの道筋があります。
ここでは、未経験から転職し、フリーランスとして独立して活躍するまでの一般的なキャリアパスを説明していきますね。

未経験/未資格からの転職は難しい

残念ながら、未経験からの転職でSAPコンサルタントになることは非常に難しいです。
SAPコンサルタントを目指す場合は、まずはなにかしらSAPを利用した業務経験を3〜4年ほど積むのが最短のパスになります。

そのため、SAP未経験であればまずは、SAPエンジニアを目指しましょう。
SAPエンジニアを目指す上では、SAPを導入している企業で未経験可という求人から探すのが良いでしょう。

また、SAPは認定コンサルタントの資格も取得することが可能です。
こちらは実務経験がなくても取得することができるため、こちらの資格取得をすることもおすすめします。

企業で実務経験を積む

上記でお伝えした通り、最初のステップとしてはSAPコンサルティングを行っている企業で業務経験を積むことをおすすめします。

企業に所属することで、SAPやプロジェクトの進め方などを体系的にトレーニングを受ける機会があり学習ができます。
さらに、実際のプロジェクトを通じて、実践的なスキルを身につけることが可能です。

また、クライアントへの提案や説明などのコミュニケーションを通じて、総合的なコンサルティングスキルにも磨きをかけて、よりスキルを持つSAPコンサルタントになっていけるでしょう。

実力がついてきたらフリーランスとして独立

企業に所属している間に十分な実務経験とスキルを身につけたあと、フリーランスとして独立する選択肢があります。
フリーランスとして働くことで、自分の希望するプロジェクトを選択可能であったり、働く場所・時間の自由度が高まり、高い報酬を得ることが可能です。

ただし、フリーランスとして成功するためには、スキルをしっかり保持していることはもとより、コミュニケーションの取り方や働く姿勢などの部分が必要になります。
一時的にフリーランスになれたとしても、上記内容を管理していかないとフリーランスとして継続が難しくなるので注意が必要です。

まとめ

SAPコンサルタントは、企業の経営課題を解決し、企業の効率化と成長を支える重要な存在です。
時にはハードワークになることはあるものの、やりがいがある非常に魅力的な職種と言えるでしょう。

将来的にも高い需要が見込まれており、SAPコンサルタントとしてキャリアを築くことで、安定した収入とともに、豊富な経験と成長の機会を得られます。

ぜひ、魅力的な仕事であるSAPコンサルタントを目指してみませんか。

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この記事を書いた人

SAPキャリアは、SAP人材に特化した人材サービスを展開しています。現在は主にSAPフリーランス向けに案件紹介をしています。ご興味がある方は是非SAPフリーランスバンクにご登録ください!

また、SAP技術情報を発信するSAPラボも運営しています。

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