【SAP共通】SAP画面項目に値を初期値設定する方法(ユーザパラメータの設定)

登場人物紹介

三崎レイナ
社会人1年目。新卒でITコンサルティングファームに就職。初配属がSAPプロジェクトにアサインされる。SAPがわからないことだらけで悩んでいたところ、会社の先輩にSAPラボの所長を紹介され、毎週末に所長とSAPのお勉強中!

博士
SAPラボの所長。SAP大好き博士!SAP導入プロジェクトを構想策定~運用保守まであらゆるフェーズを数多く経験。
いまは優しきおじいちゃんだが、プロマネバリバリの時代はかなり怖かったらしい。現在は引退し、SAPの後進育成と啓蒙活動に従事中!

この記事を読むメリット

  • SAPの画面項目に、指定した初期値をデフォルト表示させることができます。
レイナ

SAPの画面からいつも同じ値を入力しているのですが、SAPに事前に登録させておいて自動で入力させることはできるんでしょうか?

博士

それは可能なのじゃ!
ユーザ毎に項目に割り当てられているパラメータに値を設定することで実現できるぞい!

博士

さっそくSAP画面項目に値を初期値設定する方法を解説するのじゃ!

この記事のポイント

SAP画面項目に値を初期値設定する方法

パラメータIDを確認

SAP画面の項目にはパラメータIDというものが割り当てられています。
該当の画面項目に遷移し、以下の手順でパラメータIDを確認できます。

  • 初期値を設定させたい項目でF1を押下
  • 技術情報を押下
博士

以下はT-CODE:VA01の画面の例じゃ!

SAP標準画面のパラメータIDの確認

ユーザ設定画面でパラメータIDに初期値を設定

T-CODE:SU01やSU3等のユーザ設定画面で、先ほど確認したパラメータIDと初期値を設定します。

ユーザ設定画面にてパラメータIDに対する初期値を設定

設定した結果

博士

再度、T-CODE:VA01を開いてみるぞい!

ユーザ設定画面にてパラメータIDに設定した初期値の表示

参考:アドオン機能でも初期値提案させたい場合

アドオン機能でも以下の方法で初期値提案させることが可能です。
※実装する時は要件として必要かどうかユーザに確認して実装することをオススメします。

アドオン機能でも初期値提案させたい場合は、PARAMETERS命令やSELECT-OPTIONS命令での項目の定義時にパラメータIDを指定します。

 ~MEMORY ID パラメータID.

アドオンプログラムでの実装例

アドオンプログラムのPARAMETERS命令に先ほどユーザパラメータに設定したパラメータIDを指定します。

PARAMETERS p_auart TYPE ekorg MEMORY ID aat.

実行結果

アドオンプログラムを実行します。

アドオンプログラム(ABAPプログラム)での選択画面の初期値設定
博士

SELECT-OPTIONSでの実装方法はPARAMETERSと同様じゃ。
その場合は初期値はlow値に設定されるぞい!

博士

SAP画面項目に値を初期値設定する方法の解説は以上じゃ!

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この記事を書いた人

株式会社Luxy(https://luxy-inc.com/company_info/)と株式会社アガルートITパートナーズ(https://agaroot-itp.com/about/)の代表取締役。

新卒でSAPエンジニアとして働き始める。副業で事業を開始したのち、2015年に独立しシステム開発会社を設立。SAPの案件に従事しつつシステム開発事業を成長させ、2021年に会社をバイアウト。その後も創業会社とグループ会社で代表を兼任。
SAPエンジニア・コンサルタント歴は10年以上。

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