「SAPエンジニアの副業ってできるのかな?」
という疑問をお持ちではないですか?
SAPエンジニアを本業として働いているけれど、近年話題の副業にも興味があるという方が多くいます。
副業としてできることは多くないというのが本音ですが、一部ながらできることもあります。
そこで本記事では、SAPエンジニアの副業に関する以下の内容を紹介します。
- SAPは副業に向いているのか
- オススメの副業と実際の案件例
- 副業を行うメリットとデメリット
- 副業を行う上での注意点
SAPに関連する仕事をしていて、副業に興味があるというあなたにとって、参考になる内容となっております。
ぜひ最後までご覧ください。
SAPは副業に向いている?
残念ながら、SAPエンジニアは副業に向いていないのが現実です。
ですが、向いていないながらも副業のような働き方は可能です。
詳しくは以下の内容から説明していきます。
- 正社員は1案件に専従するのが基本
- フリーランスであれば2案件掛け持ち可能
- ただし部分的な稼働案件は少ない
正社員は1案件に専従するのが基本
正社員でSAPに従事している人は、基本的に1案件に専従して働きます。
1案件にしっかりと参画し、フルタイムで働くことになるため、通常勤務の時間帯で働くことは難しいです。
また業務後に副業として働くことができるかというと、時間外(18時以降など)で働くことがができる副業案件はほぼないと言えます。
そのため、正社員がSAPの経験を積むための副業をすることは、現実的に難しいでしょう。
フリーランスであれば2案件掛け持ち可能
フリーランスであればフルタイムでの働き方ではなく、部分的な稼働をすることができます。
そのため、午前はクライアントA、午後はクライアントBなどのような働き方は実現可能です。
案件の掛け持ちを副業と呼ぶのは少し違うかと思いますが、働き方の割合を70%:30%などとすることで副業のような働き方となるでしょう。
近年のパンデミックを契機に、IT業界全体でリモートワークが急速に普及しました。
SAPプロジェクトにおいても例外ではなく、以下のような働き方となってきています。
- クラウド環境を活用したリモート開発・保守の増加
- オンラインでのミーティングやコラボレーションツールの活用
- 地理的制約を受けない柔軟な働き方の実現
在宅やリモートで仕事をする機会が増えたことにより、案件の掛け持ちをしやすい環境となっています。
ただし部分的な稼働案件は少ない
SAPの案件として専従を求める案件が多いため、案件を比較すると部分的に参加可能な案件数は少ないです。
クライアント側も、導入するベンダーも専従している人材の方が扱いやすいため、専従案件のほうが多いです。
そのため、フリーランスが自分のキャリアや希望にあわせて週1日や2日などの部分的な案件を選択することは難しいでしょう。
ただ、その中でも自分のチャレンジしたい役割・業種・フェーズなどがあれば参加できますので、調べてみる価値はあります。
フリーランスのSAP従事者にオススメな掛け持ち案件
SAPエンジニアが案件の掛け持ちを検討する際、働き方についていくつかの選択肢があります。
働き方としては、以下に挙げたものが代表的なものです。
- スポット的なSAPコンサルティング業務
- 会計などの実務経験を活かしたアドバイザー業務
- SAP関連のメディアやブログのライティング
SAPエンジニアの専門知識やスキルを活かしつつ、柔軟な働き方を実現できる可能性があり、それぞれの特徴を理解し、自身の状況に合わせて選択することが重要です。
一つずつ解説していきます。
スポットのSAPコンサル
1つ目は「スポットのSAPコンサル」です。
これはSAPエンジニアの経験を直接活かせる案件として挙げられます。
具体的には以下のような業務を担当します。
- 短期プロジェクトでの技術アドバイス
- トラブルシューティングや性能改善の支援
- 新規SAP導入の事前調査や提案支援
これらの業務は、高度な専門知識を要するものの、比較的短期間で完結するため、掛け持ちとして取り組みやすい特徴があります。
案件数が非常に少ないため、案件獲得には人脈やエージェントやクライアントのつながりが重要となるでしょう。
会計などの実務やアドバイザー
2つ目は「会計などの実務やアドバイザー」です。
SAPシステムは会計や人事など、様々な業務領域と密接に関連しています。
そのため、以下のような業務改善を前提としたアドバイスを行う仕事ができるでしょう。
- 会計システムの導入・運用アドバイス
- 業務プロセス改善のコンサルティング
- ERPシステム全般に関する助言や指導
SAPの技術的知識に加え、実務経験や業界知識を活かして、アドバイザーとして活動することで価値提供ができるでしょう。
SAP関連のメディアのライター
3つ目は「SAP関連のメディアのライター」です。
SAPに関する情報需要は高く、専門メディアやブログの執筆は正社員の副業の選択肢として挙げられます。
具体的には以下のような作業です。
- SAP最新トレンドや技術情報の記事作成
- 導入事例や成功事例のレポート執筆
- SAPに関する教育コンテンツの制作
執筆活動をすることで、自身の知識を整理・アップデートする機会にもなり、キャリア形成にも寄与します。
時間や場所の制約が少ない点も副業として魅力的です。
SAPラボでも逐次ライターをできる方を募集しています。
ご興味がある方は、下記メールへお気軽にお問い合わせください。
SAPエンジニアが案件の掛け持ちをするメリット
SAPエンジニアが案件掛け持ちを行うことには、多くのメリットがあります。
具体的に以下の4つのメリットを紹介します。
- 通常業務では経験できない多様な案件に携わる機会
- 業界内外での人脈拡大
- 新たな経験や実績の蓄積
- 将来的な独立や起業に向けた準備
SAPの案件掛け持ちを行うことで、キャリア形成や個人の成長に大きく寄与します。
また、案件掛け持ちを通じて得られる多角的な経験は、本業にも好影響を与える可能性があるでしょう。
それぞれ詳しく紹介していきます。
普段の業務では関われない案件に関わることが可能
案件掛け持ちをする場合は、本業とは異なる業種や業界、システム環境での作業が多いでしょう。
そのため、これまで出会ったことがない課題に直面する機会が増えるでしょう。
- 異なる業界や規模の企業でのSAP活用
- 最新のSAPモジュールや技術の実践的な適用
- 短期プロジェクトや特殊な要件への対応
普段と違う経験は、SAPエンジニアとしてのスキルの幅を広げる貴重な機会です。
多様な案件に触れることで、新しい視点や解決策を見出せるようになります。
人脈が広がる
新しい案件を通じて新しい人とのつながりができるため、自分の人脈を広げることが可能です。
- 異なる企業や業界の専門家との交流
- フリーランスのSAPコンサルタントとのつながり
- 潜在的なクライアントや協業パートナーの発見
人脈の拡大は技術交流や情報交換をはじめ、将来的なキャリア展開や新たな機会の創出につながる可能性があります。
立場や状況が違う人との交流は、情報収集や市場動向の把握にも役立つでしょう。
経験/実績が積める
案件掛け持ちをすることで、多様な経験と実績を積めます。
SAP案件を掛け持ちをする理由として一番大きなポイントでしょう。
- 異なる業界や企業規模でのSAP導入経験
- 最新のSAPモジュールや技術の実践的な適用実績
- コンサルティングやプロジェクト管理のスキル向上
それぞれ違う環境・立場で仕事をすることで、新しい発見があるでしょう。
また、新しい技術を身につけることで、SAPエンジニアとしての市場価値を高め、キャリアの選択肢を広げることにつながります。
SAPエンジニアが案件掛け持ちをするデメリット
SAPエンジニアの案件掛け持ちには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
具体的なデメリットは以下3つが挙げられます。
- 複数プロジェクトのスケジュール調整が難しい
- 思考を切り替える時間がかかる
- 仕事量の増加によりワークライフバランスが悪化する
発生する可能性があるデメリットを十分に理解し、適切に対処することで、掛け持ちを長く続けられます。
個人の状況や目標に応じて、メリットとデメリットをよく比較検討した上で案件の掛け持ちを開始するようにしてください。
複数プロジェクトのスケジュール調整が難しい
案件の掛け持ちをする上で一番難しくなるのはスケジュール調整です。
クライアントAは午前中、クライアントBは午後という割り振りや、曜日で分けるなど方法はありますが、それでも打ち合わせやシステム対応によっては割り振り以外の調整が必要となります。
その調整をする際に調整先が増えて、自分の体力的負荷や精神的負荷がかかるでしょう。
また、どうしても調整ができないというものが出てくるケースがあります。
その場合にどうするか頭を悩ませることになるため、気苦労がたえないでしょう。
思考を切り替える時間がかかる
これから作業する内容を変えて取り掛かる際には、自身が思っている以上に切り替える時間がかかります。
SAPシステムの特性として、しっかりと導入企業の業務プロセスや特性を理解した上で検討する必要があります。
掛け持ちをすることで業務プロセスが混ざったり、どっちの情報かわからなくなることもあるでしょう。
しっかり切り替えをするためには、相応の切り替え時間が必要になります。
また、切り替えが不十分だった場合、情報が混ざりアウトプットの質が下がってしまう可能性があることも考慮する必要があるでしょう。
仕事量の増加によりワークライフバランスが悪化する
当たり前の話ですが、案件掛け持ちを始めることで働き方が複雑になります。
働き方が複雑になることにより、以下のようなリスクが生じる可能性があるでしょう。
- 労働時間の増加による疲労蓄積
- 案件作業の時間調整の負担
- 突発的に発生した作業が発生した場合のリスク
疲れが蓄積されることで本業に影響を与えては本末転倒です。
適切な時間管理と優先順位の設定を行い、サブ案件の量をしっかりと調整しましょう。
そして十分な休息時間を確保して進めるようにしてください。
SAPの副業案件例
SAPエンジニアが掛け持ちできる案件をいくつか紹介します。
SAP導入や保守に携わる案件もあれば、SAP経験を活かして行う案件など様々な案件があります。
- 案件1:管理会計領域要件定義支援
- 案件2:経営管理ツールトレーニング支援
- 案件3:ERPに関する記事の執筆
案件1:管理会計領域要件定義支援
こちらの案件は、SAP導入後に細かな手作業が入っている業務について改善する要件定義案件です。
細かな手作業を自動化するためにSAPと別システムをつなげるなどの検討を行う、技術力が求められる案件です。
案件名 | SAP拡張開発PJの管理会計領域要件定義支援 |
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モジュール | CO |
要スキル | SAP COモジュールについての知見 業務要件定義フェーズの支援経験 |
月額単価 | ~160万円(100%稼働時) |
稼働場所 | フルリモート |
稼働時間 | 20~100% |
稼働日数 | 要相談 |
役割 | 管理会計領域における要件定義支援 |
案件2:経営管理ツールトレーニング支援
こちらの案件は、SAP導入や保守とは毛色はすこし違いますが、SAP導入経験を活かせる案件です。
SAP導入や保守運用の経験があると、SAPに関連する案件を行えるため、仕事の幅や見え方を広げられるでしょう。
案件名 | 経営管理ツールトレーニング支援 |
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モジュール | - |
要スキル | ERPやシステムのトレーニング経験 顧客折衝のご経験 要件定義フェーズから参画されたご経験 |
月額単価 | ~130万円(100%稼働時) |
稼働場所 | フルリモート |
稼働時間 | 20~80% |
稼働日数 | 要相談 |
役割 | ベンダーが提供する経営管理製品に関するユーザー向け、ベンダー向け各種トレーニングの講師 |
案件3:ERPに関する記事の執筆
こちらは、Webサイトに公開するための記事を作成する案件となります。
ERP系の記事を作成するためには経験やスキルが必要で、経験者でしか書けないことがあるため、こちらも需要がある仕事です。
ライティングは時間や場所を自分で決めれるので、手が空いたときに進められる案件です。
副業を始めるのであればこういった案件もよいでしょう。
案件名 | ERPに関する記事の執筆 |
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モジュール | - |
要スキル | SEやITコンサルタントなどIT業界の経験がある方 |
月額単価 | 6万円前後 |
稼働場所 | フルリモート |
稼働時間 | - |
稼働日数 | - |
役割 | ERPに関するWebサイト記事の作成 |
SAP案件の獲得方法
SAPの案件を獲得するには、様々な方法があります。
主な案件獲得方法としては以下が代表的なものです。
- フリーランスエージェントの活用
- SNSでの案件探し
- エンジニア仲間からの紹介
それぞれの方法を組み合わせることで、より多くの案件情報にアクセスできます。
自分のスキルセットや目標に合った案件をできる限り狙っていきましょう。
一つずつ解説します。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスエージェントは、多くの人が案件を探す手段です。
数多くの案件から効率的に案件を見つけられるでしょう。
フリーランスエージェントには以下の特徴があります。
- 専門的なSAP案件に特化したエージェントの存在
- 案件の詳細情報や企業とのマッチングサポート
- 契約や報酬交渉のサポート
エージェントの質や提供される案件の種類は様々なので、複数エージェントの比較検討をすることをオススメします。
また、エージェントへの登録時には自身のスキルや経験を正確に伝えることで、自分に合った案件を紹介してくれるでしょう。
SAPを専門に担当しているエージェントであれば、市場動向やクライアントの要望などを正しく把握できています。
SAPを専門で取り扱っているSAPフリーランスバンクへまずはお問合せください!
SNSで探す
最近はLinkedInやX(Twitter)などのSNSでも仕事の募集をしており、案件を獲得できます。
SNSで探す場合の特徴は以下のとおりです。
- SAPコミュニティでの情報交換
- 企業や個人コンサルタントによる直接的な案件告知
- 業界トレンドやスキル需要の把握
SNSを活用する際は、プロフェッショナルな印象を与えるプロフィール作成と、定期的な情報発信が効果的でしょう。
SNSでの案件は競争が激しいケースが多いので、スピード感のある対応が求められます。
エンジニア仲間からの紹介
本業や仕事での付き合いがある会社などの人脈も、質の高い案件を見つける重要な手段です。
人脈での案件獲得には以下の特徴があります。
- 信頼できる情報源からの案件紹介
- スキルや性格面でのマッチング精度の高さ
- 長期的な関係構築の可能性
人脈での仕事探しには時間がかかる場合もありますが、継続的な案件獲得につながる可能性が高いです。
普段から会社内外でのコミュニケーションや、SAPコミュニティへの参加やイベント出席などを行い、人脈作りを意識的に行うことが重要です。
まとめ
今回はSAPエンジニアの副業という内容で記事をまとめました。
SAPで副業を行うことは現実的に難しいでしょう。
一方でフリーランスであれば案件掛け持ちを行うことで新しい知見を得られます。
携わっている案件でしっかりと結果を出し、スキルや経験を積んでいくことをオススメします。