SAPコンサルタントになるには?4つの方法とおすすめ資格を徹底解説

「SAPコンサルタント」になるには、どうすればいいのかよくわからない…

という悩みをお持ちではないですか?

年収が高いことから人気が出てきているSAPコンサルタントについて、どうやってキャリアチェンジするのかわからないという声をよく聞きます。

本記事では、SAPコンサルタントになるには?という疑問に対して、以下内容を紹介します。

  • SAPコンサルタントになるための方法
  • SAPコンサルタントに必要な資格
  • 未経験からSAPコンサルタントになるアプローチ

また、SAPコンサルタントとして活躍した後のキャリアについてもあわせて紹介します。

SAPコンサルタントになりたいと思っているあなたにとって、参考になる内容となっています。
ぜひご覧ください。

なお、そもそもSAPコンサルタントとはどういうものなのか、仕事内容について詳しく知りたい方は以下の記事も合わせて参考にしてみてください。

目次

SAPコンサルタントになるための4つの方法

SAPコンサルタントになるための方法として、以下4つの方法があります。

  • SAPを導入するコンサルティングファームへ入社する
    (例:アクセンチュア株式会社、アビームコンサルティング株式会社)
  • SAPを保守/運用しているシステム会社へ入社する
    (例:SCSK株式会社、JFEシステムズ株式会社)
  • SAPを導入済のクライアント企業へ入社する
    (例:アスクル株式会社、味の素食品株式会社)
  • SAPを導入中のクライアント企業へ入社する

それぞれの方法には特徴があり、あなたの状況や目標にあわせて選ぶことが重要です。

1つずつ詳細を説明していきますね。

SAPを導入するコンサルティングファームへ入社する

SAPを専門にするコンサルティングファームへ入社することで、幅広いプロジェクトに参加する機会を得られます。

コンサルティングファームでは、クライアント企業のSAP導入を支援し、現状業務分析から携わってシステム設計やデータ移行を実施します。
上流工程である業務分析/改善から、下流工程のシステム開発/移行まで幅広い工程に関与が可能です。

また、多様な業界や企業と関わることが可能で、幅広い知識と経験を積めるのが最大のメリットと言えます。

SAPを保守/運用しているシステム会社へ入社する

SAPシステムの保守および運用しているシステム会社へ入社することも一つの方法です。

システム会社では、クライアント企業のSAPシステムの保守・運用・システムアップデートを担当します。
SAPを導入した後、クライアントが利用している中で発生する以下の出来事に対応します。

  • 操作方法に対する問い合わせ
  • データ登録ミスから発生したデータリカバリの相談
  • 新しい業務プロセスに起因する機能追加の要望

システムを導入した後にどういった問い合わせがくるのか、クライアントが実際どういった操作をするのかなど、実際の利用シーンを体験できることが最大のメリットです。

利用後の出来事を理解しておくことで、他のクライアントでも応用できるのと、SAP導入に携わる際に先回りして対応できます。

SAPを導入済のクライアント企業へ入社する

すでにSAPを導入しているクライアント企業の情報システム部門に入社することで、クライアント側でのSAP運用に直接関われます。
企業内部でのSAP活用や改善を行うため、クライアント企業の業界や企業のビジネスプロセスに対する深い理解が可能です。

また、システム部門の特徴として、以下の経験を積めます。

  • 各部門のユーザーからの要望調整
  • 追加開発等を行うプロジェクトの取りまとめ
  • システム会社とのすりあわせ

自社のビジネスに深く関わりつつ、SAPのことを担当できることが魅力です。

SAPを導入中のクライアント企業へ入社する

SAP導入を進めているクライアント企業に入社することで、導入プロジェクトの初期段階から関わることが可能です。
SAP導入プロジェクトの経験をすることで、SAPシステムに関する以下のスキルを経験ができます。

  • システム設定やカスタマイズの理解
  • 導入時のユーザートレーニング
  • システム切り替えにおける注意ポイント

また、SAP導入は大規模かつ長い期間がかかるため、プロジェクト成功に対する達成感を得られることでしょう。
上記のように、さまざまな方法でSAPコンサルタントへなることが可能です。

それでは、SAPコンサルタントになる上で必要な資格はあるでしょうか?

SAPコンサルタントに必要な資格、持っておきたい資格

SAPコンサルタントになるために必要な資格はありません。
しかし、SAPコンサルタントとして認められるために、以下3つの資格の取得をおすすめします。

  • 日商簿記2級
  • 基本情報処理技術者
  • SAP認定コンサルタント

具体的に資格について説明してきますね。

SAPコンサルタントになる上で必要な資格は無い

SAPコンサルタントは弁護士や看護師などのような職業とは違って、働く上で特定の資格が必須となっているわけではありません。
企業やその時の現場によって求められるスキルや経験は違うものの、多くの場合は以下2つが重視されます。

  • カスタマイズや画面操作などの実務経験
  • 設定内容で実現できるSAP固有の専門知識

そのため、まずは関連する分野での経験を積み、知識とスキルを身につけることが大切です。

しかし、次に挙げる3つの資格を持っておくことで、SAPコンサルタントとして評価される場合もあります。

持っておきたい資格(その1)日商簿記2級

1つ目は「日商簿記2級」です。

日商簿記2級の資格は、財務や会計の基本的な知識を保持していることを証明します。
SAPコンサルタントとして、企業の財務状況や会計システムを理解することは非常に重要です。

また日商簿記2級では、工業原価計算の知識も身につけられます。
SAPシステムは工場に導入することも多く、原価について議論することも少なくありません。

この資格を保持していることで、企業のお金の流れや、業務プロセスなどを深く理解し、適切なアドバイスが可能になります。

持っておきたい資格(その2)基本情報技術者

2つ目は「基本情報技術者」です。

基本情報技術者はシステムエンジニア、プログラマーなどITに関わる人は共通で理解しておくべき、基本的な知識を体系的に学べます。

また、基本情報技術者では、企業経営やプロジェクトマネジメント分野の知識も問われます。
SAPシステムの導入や保守を行うSAPコンサルタントに必要な知識であり、資格を取得しておくことが望ましいでしょう。

持っておきたい資格(その3)SAP認定コンサルタント

3つ目は「SAP認定コンサルタント」です。
SAP認定コンサルタントは、SAPシステムに関する専門的な知識とスキルを保持している証明となります。

上記でもお伝えした通り、SAPコンサルタントとして活動するには、SAPの知識やスキルがあれば資格は不要です。
ですが、SAPの知識やスキルを保持していることは、どうやって証明するのでしょうか?

SAPの知識やスキルがあることを第3者視点で証明するのが、この資格です。
クライアントからの信頼を得るためにも、取得をおすすめする資格です。

未経験からSAPコンサルタントを目指すアプローチ

未経験の状態からSAPコンサルタントになるためには、以下の手順を踏んで計画的に進めていく必要があります。

  1. SAP認定コンサルタントの資格取得
  2. SAPエンジニアとして導入経験を積む
  3. SAPエンジニアとして働く中で、コンサルティング業務も兼務する
  4. SAPコンサルタントとして働く

1つずつ詳細を説明していきますね。

1.SAP認定コンサルタントの資格取得

未経験からSAPコンサルタントを目指すための最初のステップは、SAP認定コンサルタントの資格を取得することです。

SAPシステムは幅広い業種や企業で利用することを想定して作られているため、数多くの設定箇所が用意されており柔軟に対応できます。

そのため、SAPシステムで設定可能な内容の理解ができていないと、導入企業にあわせた設定ができません。
未経験者がSAP認定コンサルタントの資格を持っていない場合、SAPコンサルタントやSAPエンジニアとしてのスタートラインに立つことすらできない可能性が高いです。

未経験の場合は、SAP認定コンサルタントの取得をまずは目指しましょう。

2.SAPエンジニアとして導入経験を積む

SAP認定コンサルタントの資格を取得した次は、SAPエンジニアとしての経験を積みましょう。

SAPエンジニアは、SAPコンサルタントなどの上流担当者から用意された業務要件資料を確認し、要件を満たす設計や開発を行います。

実際のSAPシステムの導入プロジェクトに参画することで、以下のスキルを磨くことが可能です。

  • 企業の業務にあわせたカスタマイズスキル
  • アドオンプログラムの設計スキル
  • 上記を組み合わせた業務運用方法

上記のような実務経験を通じて、SAPシステム導入の力を蓄積できます。

3.SAPエンジニアとして働く中で、コンサルティング業務も兼務する

SAPエンジニアとして働きながら、携わっているプロジェクトのコンサルティング業務に少しずつ参加していきましょう。
SAPコンサルタントは、現在の業務をしっかりと理解した上で、どこに課題があるのかを把握し、どのように改善していくかを決める仕事です。

コンサルティング業務では、SAPエンジニアとして培った業務理解力や開発スキルに加えて、以下のスキルを身につけられます。

  • クライアントとのコミュニケーションスキル
  • 既存業務プロセスの課題洗い出し
  • 課題に対する解決策の検討

上記経験を積むことで、SAPコンサルタントに必要なスキルが身につきます。

4.SAPコンサルタントとして働く

SAPエンジニアとして充分な経験やスキルを積むことで、SAPコンサルタントとして働くことが可能です。
SAPコンサルタントではこれまで取得したスキルや知識を活かして、クライアント企業のSAPシステム導入や運用を支援します。

また、SAPコンサルタントとして働くことで、より広い範囲の業務に関わり、クライアントのビジネス課題を解決するためのアプローチを提供することが求められます。

SAPコンサルタントになった先のキャリア

SAPコンサルタントになった後のキャリアアップとしては、以下の4つが代表的なキャリアです。

  • より上流を担当するSAPコンサルタントへキャリアアップ
  • プロジェクトマネージャー(PM)へのキャリアアップ
  • 戦略コンサルタントへの転職
  • フリーランスとして独立

いずれの働き方・職業も魅力的なキャリアです。
1つずつ説明していきますね。

より上流を担当するSAPコンサルタントへキャリアアップ

1つ目はこれまで紹介してきたSAPコンサルタントよりも、さらに上流工程に携わるSAPコンサルタントを目指す道です。

具体的には以下のような業務に携わります。

  • SAPシステムの全体設計や導入モジュールの決定
  • SAPシステムのアーキテクチャ検討

クライアント企業全体のIT導入をリードし、ビジネスプロセス全体の最適化を図る重要な役割となります。
キャリアアップのためには、さらに深い業務知識とSAP導入スキル、課題解決能力が求められます。

プロジェクトマネージャー(PM)へのキャリアアップ

2つ目は、SAP導入プロジェクトの全体管理をするプロジェクトマネージャーを目指す道です。

プロジェクトマネージャーの役割は、導入SAPコンサルタント、クライアント企業のメンバーを巻き込んでプロジェクトを成功に導くことです。

具体的には以下の業務を担当します。

  • プロジェクト全体計画立案
  • 各タスクの進捗確認
  • リソース配分
  • 課題管理/リスク管理

クライアントとチームメンバーとのコミュニケーションを円滑に行い、情報共有が適切にされることを求められます。

戦略コンサルタントへの転職

3つ目は、SAPコンサルタントで培った豊富な経験と、深い業務知識を活かして戦略コンサルタントへ転職する道です。

戦略コンサルタントはシステム導入だけでなく、企業の長期的なビジネス戦略の策定および、戦略が実現できるように実行支援の役割を担います。

具体的には以下のような業務を担当し、経営レベルでの課題に対してコンサルティングサービスを提供します。

  • クライアント企業の市場/競合分析
  • 事業計画の策定

戦略コンサルタントは業務知識だけではなく、業界知識や財務状況を読み解く力など、必要な知識やスキルを獲得していく必要があるでしょう。

フリーランスとして独立

4つ目は、SAPコンサルタントとして一定の経験を積んだ後、フリーランスとして独立する道です。

フリーランスのSAPコンサルタントとして働くことで、自分のペースでプロジェクトを選び、柔軟な働き方を実現できます。

また、さまざまなクライアントやプロジェクトに関わることで、幅広い業界知識や経験を得られ、さらなるスキルアップを図れます。
自分の専門性を活かして独自のビジネスとすることで、高い収入を得ることも可能です。

SAPキャリアでは、SAPコンサルタント向けにフリーランス案件を紹介しています。
フリーランスのSAPコンサルタント案件を探している方は、ぜひご利用ください。

まとめ

SAPコンサルタントになる方法はご紹介した通りいくつかあり、どれも魅力的な働き方です。
あなたが目指す働き方や内容で、どの方法にするのか検討していきましょう。

また、基礎学習や経験を積むことで、未経験からでもSAPコンサルタントを目指せます。
将来的にも高い需要が見込まれているSAPコンサルタントを目指し、資格取得の学習からはじめてみませんか。

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この記事を書いた人

SAPキャリアは、SAP人材に特化した人材サービスを展開しています。現在は主にSAPフリーランス向けに案件紹介をしています。ご興味がある方は是非SAPフリーランスバンクにご登録ください!

また、SAP技術情報を発信するSAPラボも運営しています。

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