「SAPコンサルタントの将来性ってどうなんだろう?」
そのような疑問を持つあなたへ向けて記事を用意しました。
結論をお伝えすると、SAPコンサルタントは将来性があり魅力的な仕事といえます。
この記事では、SAPコンサルタントの将来性について、以下の観点でお伝えします。
- SAPコンサルタントに将来性がある3つの理由
- SAPコンサルの将来的なリスク
- SAPコンサルからのキャリアパス
- SAPコンサルとして選ばれ続けるためのスキル
- SAPコンサルタントの平均年収
SAPコンサルタントの将来性が気になるあなたにとって、魅力的な記事となっております。
是非ご覧ください。
また、SAPコンサルタントについて以下の記事で詳細をまとめています。
SAPコンサルタントについて詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

【結論】SAPコンサルタントには将来性がある!代表的な3つの理由

結論からいうと、SAPコンサルタントは将来性が高い職種といわれており、需要は高まっています。
将来性が高いといわれている理由として、具体的に以下3点が挙げられます。
- SAP2027年問題による需要が高い
- グローバル化への対応
- SAPコンサルタントの人材不足
それぞれひとつずつ解説していきます。
SAP2027年問題による需要が高い
SAPシステムには、2027年問題があるといわれています。
SAP2027年問題とは
大手企業を中心に世界中で導入されている、SAP社の基幹システムパッケージERPソリューション「SAP ECC6.0」の標準保守(メインストリームサポート)が2027年末で期限を迎えるという問題。
以前は2025年問題と呼ばれていましたが、SAPシステムのサポート期限が2年延長されたことをうけ、2027年問題となっています。
SAP ECC6.0からの移行先のシステムは様々ですが、「SAP S/4 HANA」というSAP社の基幹パッケージへ移行することが多いです。
そのため、S/4 HANAへの移行案件でSAP人材が不足しているといわれており、現場から人手が欲しいといわれています。
グローバル化への対応
SAPは数多くの国で導入されており、グローバル展開を行う企業にとって、事実上の標準システムとなっています。
特に日本企業のグローバル展開が加速する中、現地法人との業務統合やデータの一元管理のニーズが高い状態です。
SAPは多言語・多通貨対応、各国の税制や会計基準への準拠など、国際ビジネスに必要な機能を標準で備えています。
また、海外拠点とリアルタイムでの情報連携や、業務の標準化を実現できることから、グローバル経営の基盤として選択される場面が増えています。
この流れは今後も継続すると予測され、SAP導入・運用のニーズはさらに拡大するでしょう。
SAPコンサルタントの人材不足
SAPコンサルタントには、システムの技術的な知識だけでなく、財務会計・管理会計・製造・物流など、業務に関する深い理解が求められます。
また、導入規模が大きいためプロジェクトマネジメントや、ステークホルダーとのコミュニケーション能力も必要です。
これらの複合的なスキルを持つ人材の育成には時間がかかり、即戦力の確保が困難な状況となっています。
特にS/4HANAへの移行需要が高まる中、経験豊富なコンサルタントの不足は深刻化しています。
人手不足は、今後数年間は解消される見込みが低く、SAPコンサルタントの市場価値を押し上げている要因です。
視野に入れておきたいSAPコンサルが抱える将来的なリスク

SAPコンサルタントを取り巻く環境は、テクノロジーの進化とともに大きく変化しています。
以下3点がSAPコンサルにとってリスクといえる内容でしょう。
- SAPシステムの競合製品の増加
- 2027年問題をきっかけとした他社システムへの乗り換え
- 最新のIT知識や、新しい技術の習得不足による仕事の減少
それぞれの要因で仕事を奪われる可能性があるため、しっかりと把握する必要があります。
ひとつずつ解説していきます。
SAPシステムの競合製品の増加
ERPの世界でも「クラウドファースト」の流れが加速しており、以下のクラウドサービスを筆頭に競合製品が急速に市場シェアを拡大しています。
- Oracle Cloud ERP
- Microsoft Dynamics 365
これらの製品は以下のようなクラウドならではのメリットがあり、中堅企業を中心に、SAP以外の選択肢を検討するケースが増加しています。
- 導入期間の短縮
- 初期投資の抑制
- 柔軟な拡張性
SAPもクラウド戦略を強化していますが、競合製品との機能差が縮小している分野も出てきており、従来のような圧倒的な優位性を保てない可能性があります。
SAP導入が減ることにより、SAPコンサルタント全体の仕事量が減る可能性があるのです。
2027年問題をきっかけとした他社システムへの乗り換え
2027年のSAP ECC 6.0のメインストリームメンテナンス終了は、多くの企業にとってシステム刷新の重要なタイミングになります。
S/4HANAへの移行には相当な投資と労力が必要となるため、この機会に改めてERPベンダーの選定を行う企業が増えると予想されるでしょう。
特に、既存システムに対する不満を抱えている企業や、クラウドシフトを検討している企業にとって、他ベンダーへの切り替えのチャンスです。
一度他社システムに移行してしまうと、システムが稼働する限り、SAPコンサルタントとしてのスキルを活かす機会は失われることになるでしょう。
最新のIT知識や、新しい技術の習得不足による仕事の減少
SAPを取り巻く技術環境は急速に進化しており、以下のような新しいテクノロジーとの統合が進んでいます。
- クラウド技術
- AI/機械学習
- IoT
- ブロックチェーン
また、S/4HANAでは新しいアーキテクチャやユーザーインターフェースが採用されており、新しい技術への適応が求められています。
そのため、過去の知識だけでは最新のプロジェクトに対応できなくなるリスクが高まっています。
特に若手コンサルタントとの技術力の差が開いてしまうと、プロジェクトでの重要な役割を担当できなくなる可能性があるでしょう。
SAPコンサルの将来性に悩んだ時に候補となるキャリア

上記のようなリスクから、別の仕事へのキャリアチェンジを検討される方もいるでしょう。
SAPコンサルタントは、専門性と業務知識を様々なキャリアへ活かすことが可能です。
代表的なキャリアとしては以下の5つが挙げられます。
それぞれのキャリアを理解し、自身が希望する働き方/キャリアを選択しましょう。
- ITコンサルタントへキャリアチェンジ
- CxOポジションを目指す
- 正社員ならフリーランスになるのもひとつの手
- 戦略コンサルタントへ転職する
- 転職して他の事業会社の役員を目指す
ひとつずつ解説します。
ITコンサルタントへキャリアチェンジ
SAPコンサルタントとしての経験は、広範なIT領域へのキャリア展開の強い基盤となります。
ERPシステムは企業の基幹業務全体に関わるため、以下のような幅広い業務で知識が活用できるでしょう。
- 業務プロセス改善
- システム統合
- デジタルトランスフォーメーション(DX)
特にクラウド化やAI導入などの新規プロジェクトでは、既存システムとの連携や業務要件の整理が重要となり、SAPコンサルタントの経験が大きな強みとなります。
また、多くのIT企業が事業領域を拡大している中、特定のパッケージのみに限定しない、幅広いソリューション提案ができるコンサルタントへのニーズも高まっています。
CxOポジションを目指す
SAPコンサルタントは、業務プロセスとITの両面に精通していることから、CIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)といった経営幹部ポジションを目指せます。
デジタル戦略が経営の重要課題となっており、基幹システムの知識を持ち、業務改革の経験がある人材への需要は非常に高いでしょう。
また、複数の業界や企業でのプロジェクト経験、大規模プロジェクトのマネジメント経験は、組織全体のIT戦略を統括する立場として活躍できます。
正社員ならフリーランスになるのもひとつの手
SAPコンサルタントとして十分な経験と実績を積んだ後、フリーランスとして独立することも魅力的な選択肢です。
フリーランスの場合、プロジェクトの選択や時間の使い方に関して自分の希望を叶えつつ、スキルと経験に応じてより高い報酬を得られる可能性があります。
特に、S/4HANA移行など特定分野での専門性を持つコンサルタントは、高い市場価値を維持できます。
ただし、継続した案件の確保やスキルの継続的な獲得など、自己責任で対応すべき課題もあることを認識しておく必要があるでしょう。
フリーランスに興味がある方は、SAPフリーランスバンクにてキャリア相談を承っているので、是非お気軽にご相談ください。
SAPフリーランスの新着案件
MM
SD
【SAP保守運用支援(SD, MM)】静岡県浜松市/リモート併用/保守運用支援
- ~1,400,000円 / 月
- 静岡県
- 運用・保守
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- SAPの保守運用支援プロジェクトにご参画いただきます。
高度なIT戦略立案フェーズではなく、現場の課題解決を着実に実行するメンバーとしての役割が期待されます。
社員の方のリードのもと、主体的に業務を遂行(自走)できる方、または各モジュール領域のコンサルタントとして一人称で運用・維持管理ができる方を募集しています。
ユーザーからの問い合わせ対応、見積作成、テスト推進など、具体的な保守運用支援業務を担当していただきます。
主な業務内容:
- ユーザーからの問い合わせ対応、トラブルシューティング、要望ヒアリング
- 見積作成、WBS策定、スケジュール管理
- 受け入れテストの計画、実施、検証
FI
【基幹システム刷新(S/4HANA FI/BTP)】東京・二子玉川(リモート併用)/移行推進サブリード
- ~1,450,000円 / 月
- 東京都
- 要件定義, その他
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- 大手企業様の基幹システムをSAP S/4HANAへ刷新する大規模プロジェクトです。
このプロジェクトにおいて、SAP FIモジュールとBTPアドオンを中心とした移行推進チームのサブリードとしてご活躍いただきます。
自ら主体的に動き、移行方針書や移行計画書のドラフト作成からクライアントとのセッションを主導し、合意形成までの一連のプロセスを担当していただきます。
主な業務内容:
- 移行推進チームのサブリード業務
- 移行方針書、移行計画書など、各種ドキュメントの作成とクライアントへの提案
- クライアントおよび関連チームとの調整、合意形成の推進
- FIモジュールおよびBTPアドオンに関する課題解決のサポート
CO
FI
【販社受発注システム再構築(CO/FI)】神奈川・川崎(リモート併用)/構想策定・効果算定
- ~1,700,000円 / 月
- 神奈川県
- 要件定義
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- 販社(販売会社)における受発注システムの再構築構想を策定する、極めて重要な最上流フェーズの案件です。
この構想フェーズでは、最適なSAPソリューション選定に向けたインプット情報を作成することが主要なミッションとなります。
具体的には、概算費用と効果を試算するためのモデル作成、そして会計領域を中心とした施策検討を実施します。
特に顧客別・商品別収益分析(CO)の施策やToBe像を確立するため、CO/FIの知見が不可欠となるポジションを担当していただきます。
主な業務内容:
- 施策別効果分析モデルの作成(業務削減、人件費、運転資本などの定量化)
- 業務/IT統合の観点を取り入れた改革シナリオの立案
- 経営層向けの説明資料(ROI/Payback試算を含む構想報告書)の作成支援
- 現行業務工数ヒアリング、帳票/IF数集計
- 会計領域の施策検討(顧客別、商品別収益分析(CO)のToBe設計およびデータ連携方式検討)
MM
【ECC→S4HANA移行(MM)】東京都/リモート併用/グローバルテンプレート構築・展開
- ~1,450,000円 / 月
- 東京都
- 要件定義, 設計, テスト
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- ECCからS/4HANAへの移行に伴う、グローバルテンプレートの構築・展開プロジェクトです。
パイロット拠点のテストフェーズ完了に伴い、東南アジア、インド、UAEへの次拠点展開と、中国、ヨーロッパ、アフリカ、北米への次々拠点展開を並行して進めていきます。
本案件では、MM領域のコンサルタントとして、テンプレート導入における要件定義や設計、テスト推進などを担当していただきます。
主な業務内容:
- コンフィグ要件定義、および設定担当者への説明・レビュー
- アドオン要件定義(特に帳票関連)、および設計者への説明・レビュー
- 結合テスト、ウォークスルーテストシナリオの検討
- 発生する個別課題の検討および解決推進
- 顧客(情報システム部門)との直接の調整・フェーシング
FI
【ECC→S4HANA移行(FI/会計帳票)】東京都/リモート併用/アドオン帳票リバースエンジニアリング
- ~1,150,000円 / 月
- 東京都
- 設計, 開発(ABAP/Fiori)
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- ECC6.0からS/4HANAへの移行プロジェクトです。
設計書が存在しない現行のアドオン帳票(約46本)について、リバースエンジニアリングを実施し、S/4HANAでの実装に向けた基本設計書の新規作成を行います。
本案件では、会計帳票チームのサブリードとして、経理ユーザーとの要件ヒアリング、基本設計、開発チーム(別チーム)への説明、成果物レビュー、チームの進捗・課題管理などを担当していただきます。
主な業務内容:
- 現行アドオン帳票のリバースエンジニアリングによる基本設計書作成
- 顧客(経理ユーザー)への要件ヒアリング、仕様調整
- 開発チームへの設計詳細説明、および開発成果物のレビュー
- 帳票チームのサブリード業務(各帳票の進捗状況把握、課題管理)
- タスク遂行に関するスケジュール調整、要員アサインの調整
- 顧客IT部門担当との進め方や品質管理に関するコミュニケーション
MM
SD
【貴金属リサイクル業 SAP保守(MM/SD/ABAP)】東京都/リモート併用/保守・ユーザー対応
- ~1,100,000円 / 月
- 東京都
- 開発(ABAP/Fiori), 運用・保守
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- 貴金属リサイクル業のクライアントにおけるSAP保守プロジェクトです。
ロジモジュール(MM, SD)の保守をご担当いただきます。
アドオンの作りこみが多い環境であり、ドキュメント類の整備が不十分なためABAPスキルが必須となります。
主に、ユーザーからの問い合わせ対応や調査、プログラム改修などを担当していただきます。
主な業務内容:
- ロジモジュール(MM, SD)の保守業務
- ユーザーからの問い合わせ対応・調査
- アドオンプログラムの改修・開発
MM
SD
【電気通信 子会社統合(SD/MM移行)】東京(リモート併用)/データ移行・開発
- ~1,100,000円 / 月
- 東京都
- 開発(ABAP/Fiori)
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- 電気通信事業における子会社統合に伴い、SAPシステム(ロジスティクス領域)の移行プロジェクトが進行中です。
本ポジションでは、資材マスタのデータ移行を軸に、移行リハーサル、本番稼働フォロー、既存プログラムの改修など、移行・開発業務全般をご担当いただきます。
ロジ領域の組織カスタマイズ経験とABAPスキルの両方を活かせる、技術的にチャレンジングな役割です。
主な業務内容:
- 資材マスタデータ移行、およびデータマッピング
- 移行リハーサル、走行試験の実施支援
- 本番稼働のフォローアップ
- 既存プログラムの改修、およびパフォーマンスチューニング
MM
PP
SD
【SAP S/4HANA 保守・運用(SD/MM/PP/ABAP)】東京都/リモート併用/インシデント対応・アドオン改修
- ~850,000円 / 月
- 東京都
- 開発(ABAP/Fiori), 運用・保守
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- SAP S/4HANAの保守・運用プロジェクトにご参画いただきます。
主に販売管理(SD)、購買管理(MM)、在庫管理、生産管理(PP)領域におけるインシデント対応やアドオンプログラムの対応を担当していただきます。
主な業務内容:
- SAPに関する問い合わせ(インシデント)に対する調査・回答。
- アドオンプログラム(ABAP)の調査・改修。
CO
MM
SD
その他
【半導体S/4HANA新規導入(PS/CO/SD/MM)】東京(オンサイト)/要件定義
- ~1,400,000円 / 月
- 東京都
- 要件定義
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- 半導体製造業における、SAP S/4HANAの新規導入プロジェクトです。
現在、別パッケージで対応している「個別受注生産」プロセスを、SAP S/4HANA (PS/CO/SD/MM) に置き換えることを目的としています。
本募集では、プロジェクトの根幹をなす要件定義フェーズにおいて、各モジュールの専門家として新プロセスの設計を中心メンバーとして推進していただくことを期待しています。
主な業務内容:
- 【PS担当】
- WBS(作業分解構造)やネットワークの設計・設定
- 販売受注(SD)とPSの統合、および購買(MM)や製造(PP)との連携設計
- 成果物の納品・請求プロセスの設計
- 【CO担当】
- プロジェクト別の原価収集設定
- 個別原価計算、総合原価計算の設計
- 収益性分析(CO-PA)や原価センタ配賦の設計
- 【SD/MM担当】
- PSモジュールとの連携を前提とした、受注・購買プロセスの要件定義
- 【PS担当】
MM
SD
【保守運用支援(SD/MM)】静岡県/リモート併用/保守運用
- ~1,250,000円 / 月
- 静岡県
- 運用・保守
- 稼働率:
- 100%
- 作業内容:
- SAPにおける保守運用支援業務の案件です。
高度なIT戦略立案よりも、現場の課題解決を着実に実行できるメンバーとして、社員のリードのもとで主体的に業務を遂行(自走)できる方を求めています。
これまで各モジュール領域のコンサルタントとしてご活躍され、一人称で運用・維持管理を完遂できる方が適任とされています。
現場の課題解決を中心に、保守運用支援全般を担当していただきます。
主な業務内容:
- ユーザーからの問い合わせ対応、トラブルシューティング、要望ヒアリング
- 見積作成、WBS策定、スケジュール管理
- 受け入れテストの計画、実施、検証
戦略コンサルタントへ転職する
SAPコンサルタントとして培った業務プロセスの理解と改革の経験は、戦略コンサルティングの世界でも活躍できます。
特にデジタル戦略やIT投資の分野では、実務レベルでの実現可能性を踏まえた提案をできる点が強みとなります。
また、多くの企業との取引経験やプロジェクトマネジメントのスキルは、戦略立案から実行支援まで一貫したサービスを提供する上で重要な強みとなるでしょう。
ビジネス戦略やマーケティング、財務などの新しいスキルを習得することで、より上流工程での戦略的なアドバイザリー業務にキャリアを発展させ、活躍可能です。
転職して他の事業会社の役員を目指す
SAPコンサルタントは、企業の基幹業務全般に対する深い理解と、経営課題を解決するためのスキルを持っています。
このスキルは、事業会社の経営層として求められる、全社的な視点での業務改革や意思決定する力と同じものです。
また、複数の企業でのプロジェクト経験を通じて得た、業界動向や経営のベストプラクティスに関する経験は、経営判断を行う上で重要な資産となります。
そのため、役員として、全社的な変革を主導できる立場を目指せるでしょう。
SAPコンサルとして将来的に選ばれ続けるためのスキル

SAPコンサルタントには、技術的なスキルと業務的な知識など総合的なビジネススキルが求められます。
具体的には以下5つのスキルを持つことで、継続的にSAPコンサルとして活躍できるようになるでしょう。
- SAPアプリの知識と導入経験
- 業務理解力
- コミュニケーションスキル
- 問題解決スキル
- 語学力(英語)
ひとつずつ解説していきます。
SAPアプリの知識と導入経験
SAPコンサルタントの基本となるのは、担当モジュールに関する深い技術的理解です。
以下を筆頭としたSAPの各モジュールにおいて、設定方法やカスタマイズのオプション、モジュール間の連携についての知識が不可欠です。
- FI/CO(財務・管理会計)
- MM(在庫/購買管理)
- SD(販売/物流)
- PP(生産管理)
特にS/4HANAへの移行が加速する中で、以下のS/4HANAの新機能を活用できることが重要です。
- Fioriインターフェース
- インメモリデータベースHANA
- エンベデッドアナリティクス
また、導入経験として、システム要件の定義から本番稼働後の安定化まで、一連のプロセスを把握していることが求められます。
業務理解力
SAPコンサルタントには、システムの知識だけでなく、クライアント企業の業務プロセスを深く理解する能力が求められます。
製造業、小売業、サービス業など、業界特有のビジネスプロセスや規制要件を理解し、それらをSAPシステムで効果的に実現する方法を提案できなければなりません。
また、経営者の視点に立ち、「業務効率化」「コスト削減」「収益性向上」などの経営課題を、システム導入を通じて解決する道筋を示せることが重要です。
さらに、グローバルでのベストプラクティスを理解し、クライアント企業に最適な形で適用する判断力も求められるでしょう。
コミュニケーションスキル
SAPプロジェクトの成功には、多様なステークホルダーとのコミュニケーションが必要です。
具体的には、経営層や現場のユーザーに対して、以下のような能力が求められます。
- 経営層に対して:投資対効果、事業価値を明確に説明できる提案力
- 現場ユーザー:業務変更の必要性、新システムの利点を分かりやすく説明力
また、プロジェクトチーム内では、開発者・他モジュールのコンサルタント・プロジェクトマネージャーなど、専門性が違うメンバーと協働するための調整力が重要です。
このように、どのような場面でもSAPコンサルタントにはコミュニケーションスキルが求められるでしょう。
問題解決スキル
SAPプロジェクトでは、システム面での技術的課題から、業務プロセスの変更に伴う組織的な課題まで、様々な問題に直面します。
これらの課題を早く特定し、根本的な原因を分析する能力が必要です。
また、限られた時間とリソースの中で、実現できる解決策を立案し、関係者の合意を得ながら実行に移す能力も重要です。
特に、本番稼働後に発生する予期せぬ問題に対して、適切な対応を取って解決することが信頼されるコンサルタントの条件となります。
それらを解決できるスキルは非常に重要になるでしょう。
語学力(英語)
グローバル化が進む中、英語力はSAPコンサルタントにとって必須のスキルとなっています。
海外拠点を含むプロジェクトでは、要件定義から設計、テスト、トレーニングまで、英語でのコミュニケーションが必要です。
海外のチームメンバーとの日常的なやり取りや、英語での議論にも参加できる会話力が求められます。
また、技術文書やマニュアルの多くが英語で提供されるため、最新の技術情報をキャッチアップするためにも英語力は重要です。
日常的に英語に触れ、語学力を伸ばしておくとよいでしょう。
SAPコンサルタントの平均年収は980万円

SAPコンサルタントは専門性の高さから高収入が期待される職種で、日本国内での平均年収は約980万円とされています。
さらに、以下の技術やスキルを持つSAPコンサルタントの需要は高く、年収アップが見込めるでしょう。
- 経験している業界の業務知識やスキルレベル
- 担当するSAPモジュール
- SAP導入経験
- S/4HANAやクラウド関連スキル
また、SAPの導入や運用の複雑化に伴い、プロジェクトマネジメントや技術スキルを兼ね備えたコンサルタントはさらに高い年収を得られるでしょう。
SAPコンサルタントの年収について、以下記事にまとめています。
興味のある方は是非ご覧ください。

まとめ
SAPコンサルタントの将来性について解説しました。
SAPコンサルタントの将来性は高く、今後も活躍の場が多くあるでしょう。
また、年収も高く魅力的な仕事といえます。
今後SAPコンサルへのキャリアを検討されている方は、SAP専門のSAPテンショクにお気軽にご相談ください。
